
たまったり、流したり、汲んだり、目に見えないけど、毎日付き合う“気もち”
それなのに、無視されたり、抑えられたり、偽られたり、ないがしろにされる“気もち”
すると、膨らんだり、固まったり、暴れたり、腐ったりする“気もち”
さて、“気もち”と、どう付き合おうか?
“気もち”はいちばん身近な自然。
移ろいながら、いつも私と共にある自然です。
そんな“気もち”を手にとって眺めたり、耳をすませたり、味わったり、触れたり、声に出してみると、私なりのほどよい付き合い方が見えてきます。
リアルな“気もち”は、自分と世界を結びつけるリボンのように、千切れた関係もつなぎ直してくれるでしょう。
いやだ、つらい、悲しい、疲れた、不安、こわい……波風立てまいとぐっと飲み込んでいたら、自分への信頼は目減りしていきます。手をつなぐ仲間ももてなければ、親しい人とのほどよい距離もつくれません。
それなのに「怒りを表すのは大人気ない」「悲しみを持つことが不幸」……いつのまにか五臓六腑にしみわたる《ネガティブな感情とは不都合なもの》という思い込み、それはいったい誰にとっての不都合なのでしょう?
感情から自分を取り戻そうとするとき、それが感情的な気分となって自分や他者に向く暴力とならないよう、アサーティブトレーニングは権利回復の心強い味方として受け継がれてきました。
前作『こじれない人間関係のレッスン 7daysアサーティブネス』に続く本書は、さらにその土台となる“気もち”のリテラシーに光を当てました。
【本書のガイド】
第1章◎12の感情とつきあう
――いろいろな感情を手にとって眺めつつ、付き合い方を見直す「気もちのアライ場」で温めながら、記述ワークでコリやハリをほどいてください。
第2章◎気もちのリテラシーと出会う
――感情って、シンプルで当たり前のことなので、日常のいろんな場面で応用が効きます。難しく考えて複雑にしているところほど、からまった紐がはらりと解けるかもしれません。
第3章◎感情プレイングカードで遊ぶ
――巻末付録の感情タロットと感情トランプmini(英語表記付)で、ままならない現実を笑い飛ばしながら、気もちに触れて声に出す自由を味わってください。一人でも大勢でもOK。
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この本は読むワークショップです。
この世界に蔓延する暴力を本質的に予防するために、いちばん身近な自分の気もちの味方=“Ally”となることから、「わたし」と世界をつなげていきませんか?
(著者 八巻香織)
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