現代の「女人禁制」―性差別の根源を探る―
2011.07.02 Sat

現代の「女人禁制」―性差別の根源を探る―
訳者など:「大峰山女人禁制」の開放を求める会 ()
出版社:解放出版社
奈良県の大峰山は「女人禁制」の山である。本書は大峰山が2003年に世界文化遺産に登録されることを契機として「女人禁制」の開放を求める署名活動を開始したグループが、宗教、文化、さらに売春、ハンセン病、部落、アイヌ、セクシュアル・マイノリティなどの問題における女性排除の「伝統」を論じた著作である。 本書は大峰山にかぎらず私たちの日常生活に根深く入り込んでいる女性排除の習慣を、仏教だけでなくキリスト教、ユダヤ教、イスラームなど代表的な宗教におけるミソジニー(女性嫌悪)と女性排除、そしてマイノリティ社会においても複合的に存在する女性排除も含めて、広い視野で論じている。 女性の人権が国際的課題となったのは、ようやく90年代に入ってからのことであり、女が人間であるという当たり前のことが認められるには、まだまだ途方もない努力が必要なのだとあらためて感じた。しかし、本書の構成に表れているように、多様な次元での課題が「女性の人権」という共通の問題として多くの女性、そして男性たちに共有されるようになってきた、その認識枠組みの変化に、「伝統」を変化させていく力を見る思いがする。 資料として添付されている奈良県議会議員、国会議員へのアンケートも、その回収率の低さも含めて、日本の現状を知る上で、たいへん興味深い。 bora
カテゴリー:女性学 フェミニズム / 人文 社会 思想
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