【転載させていただきます】(スタンディングは終了しました。)
アジア女性資料センターで以下の声明を出しましたのでお知らせします。
また、明日10月22日(日)18:00~ 新宿東口アルタ前広場にて、黒衣と沈黙
のスタンディングを行うことにしました。よろしければぜひご参加ください。
https://www.ajwrc.org/7371
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わたしたちは、殺害、性暴力、誘拐を含む市民を標的としたハマースの襲撃を
非難し、人質の即時解放を求めます。深刻な人道犯罪を行った加害者の責任は
国際法に基づいて追及されなければなりません。
しかし今回の事件を、それ以前から長年にわたってイスラエルが続けてきた占
領と封鎖、パレスチナ市民に対する種々の人権侵害という文脈から切り離して
扱うことはできません。ましてや襲撃の責任をパレスチナの人びと全体に負わ
せるようなイスラエルの無差別報復攻撃をわたしたちは強く非難し、さらなる
犠牲の拡大を招く侵攻準備を即時に中止するよう求めます。ガザ全体が逃げ場
のない監獄とされている中で、市民への避難勧告や緊急援助といった「人道的
配慮」を強調することが、国際法違反の集団懲罰をより文明的に見せかける言
い訳にされてはなりません。緊急人道支援はもちろん必要ですが、まずガザへ
の地上侵攻防止と即時停戦のために努力が注がれるべきです。
わたしたちはまた、長年にわたる占領と封鎖という歴史的文脈を無視して、人
種的宗教的ステレオタイプを強化するような報道や言説に強い懸念を表明し、
そうした偏見にもとづく差別やハラスメントが決して許されないことを強調し
ます。紛争下におけるジェンダーやセクシュアリティにもとづく暴力に対する
フェミニストの関心は、別の形式の暴力を不可視化したり正当化するようなや
りかたで用いられるべきではありません。
長期にわたる占領と紛争は、パレスチナとイスラエル双方の社会において、性
差別的でマイノリティに抑圧的な宗教原理主義とナショナリズムを進展させて
きました。そのような困難な状況の中でも対話的で非暴力的な解決を探ってき
た勇気ある人々の声こそ、人権と正義に基づく長期的な紛争解決のために聞か
れる必要があります。
わたしたちは日本政府また米国をはじめとする国際社会に対し、パレスチナの
人びとに対するイスラエルの集団懲罰を明確な言葉で非難すること、虐殺をよ
り人道的に行うためではなく暴力のさらなる拡大を防ぐためにあらゆる外交努
力を行うこと、そして長期的には占領を終わらせるために、交渉による平和の
実現を促進し支援することを求めます。
2023年10月21日
アジア女性資料センター
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