https://www.change.org/withyou20201113より

署名サイトhttps://www.change.org/withyou20201113から転載します。
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署名はこちらから
★オンライン署名:北岡賢剛氏、社会福祉法人グロー、滋賀県は性加害の告発に向き合ってください
https://www.change.org/withyou20201113

【参考サイト】
裁判の経過や関連報道等については下記の団体のWebサイトをご参照ください。
Dignity for All 社会福祉法人役員による性暴力・ハラスメント裁判の原告を支える会 https://www.fnht.org/

以下、署名サイトから転載します。***************

署名の発信者 :社会福祉法人グローにおける性加害問題を考える会 滋賀
#告発がスルーされない社会に変えたい

私たちは、社会福祉法人グロー(滋賀県近江八幡市)の前理事長である北岡賢剛氏が起こした性暴力・ハラスメントの被害者の勇気ある告発に心から連帯の意を表し、次のことを求めます。

 北岡賢剛氏は、性暴力・ハラスメントという重大な人権侵害を引き起こした責任を認めて謝罪してください。
社会福祉法人グロー(理事長・牛谷正人氏)は、前理事長による性暴力・ハラスメントを黙認した安全配慮義務違反の責任を認めて謝罪し、社会福祉法人として高い倫理観を持って真摯な再発防止に取り組み、誰もが安心して働き、利用することのできる福祉の場に生まれ変わってください。
 滋賀県は、この問題に対する検証なしに社会福祉法人グローを県立2施設の指定管理者に選定し続けたこと、女性活躍推進企業に認定したことについて見直してください。今後は指定管理者の選定や女性活躍推進企業の認定の基準に、実質的なハラスメント防止対策の実施を必須項目として入れてください。
滋賀県は、県や県の外郭団体、指定管理施設等(「県関連機関」とする)で働いたり利用したりする者が安心して相談できるハラスメント相談窓口を設け、専従の職員を置き、職員・利用者に周知を徹底してください。また県や県関連機関で起きたハラスメント事案に対応する第三者委員会の設置や運用の方針を明確化して県民に示してください。
 社会福祉法人グロー(以下「グロー」)は、滋賀県社会福祉事業団を前身とする法人で、北岡賢剛氏は2007年から同法人の理事長を務めていました。北岡氏は厚生労働省の社会保障審議会障害者部会の委員や内閣府の障害者政策委員会の委員を務めるほか、(一社)全国地域生活定着支援センター協議会の会長、複数の社会福祉法人で役員を務める等、福祉、中でもアール・ブリュットを牽引してきた人物として有名です。そのためか北岡氏による性暴力・ハラスメント事件は報道も少なく、滋賀県内でもほとんど知られていません。まるで事件など無かったかのようです。これは、不条理を断ち切るために勇気をもって告発した被害者を二度苦しめることです。私たちは、#withyouの声をあげずにいることは、この沈黙による二次加害に加担することにつながると考え、遅ればせながら声をあげることにしました。どうか、共に声をあげてください。

社会福祉法人グローにおける性加害問題を考える会・滋賀

メール withyou20201113@gmail.com
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X(Twitter) @withyou20201113 

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【補足説明】
◆1について
 2020年11月に提訴された民事裁判において、北岡賢剛氏は主な被害事実について否定し、「不倫を許容できるほどの関係があった」などと主張し、また3年の経過で時効により損害賠償請求は消滅している、と主張しているようです(こちらのレポート参照)。裁判以外の場で、本人による立場表明や記者会見などは一切行われていません。係争中を理由にメディアの取材にも応じていません。
◆2について
 2020年11月に提訴された裁判において、グローは安全配慮義務違反の責任を問われていますが、責任を否定して争っています。提訴直後に「一連のハラスメント報道に対して」という文書を発し、その中で一連の報道を「一方的な糾弾」だと指弾し裁判で争う姿勢を見せていますが、それ以外に立場表明や記者会見などは一切行われていません。係争中を理由にメディアの取材にも応じていません。なお、北岡賢剛氏は提訴後の2020年12月末に理事長を退き一理事となり、2021年3月31日に任期満了で理事を退任していますが、グローは「引責辞任ではない」としています。北岡氏の後は、性加害事件発生当時に副理事長だった牛谷正人氏が理事長を務めています。
◆3について
●3-1 指定管理について
 滋賀県は、信楽学園とむれやま荘の県立2施設の指定管理者にグローを選定しています。2020年10月30日の指定管理者選定委員会で2021~2025年度の5年間の選定を決めましたが(こちら)、同年11月13日の提訴を受けて、2021年1月に「対応方針」を検討し、指定管理期間を5年から3年に変更して再度事業計画を提出させて選定を行うという形をとったようです(こちら)。選定委員会の議事録は公開されておらず、選定結果概要に簡単な説明が掲載されているだけですが、それによれば、「訴訟事案を受けての法人内での対応状況等について説明」を受けたものの、「訴訟案件の事実関係が明らかになっていない中で十分な審査を行うこと」は難しいとし、「今後の法人の改善状況を見守っていく」として2023年度までの3年間の指定管理を任せることは了とされました。

 3年が経ち、2024年度からの指定管理者選定は2023年10月30日に審議されました。選定委員会の結果概要を見る限り性暴力・ハラスメント事件の問題について一切審議された痕跡がなく、1回の審議のみで2028年度までの5年間の指定管理者に選定が行われています。選定委員会委員全5名のうち、名前からの判断で女性と思われる委員は1名のみです。また審査基準にはハラスメント防止対策に関する項目は見当たりません。

 グローを県立施設の指定管理に選定することについては、2020年12月9日および2023年12月7日に滋賀県議会で節木三千代議員が質問していますが、滋賀県はこの3年間、すべての事業所が対象のハラスメント対策の監査を行っただけです(滋賀民報の記事参照)。他に関連質疑は無く、日本共産党県議団以外のすべての議員の賛成でグローの指定管理者選定は可決成立しました。

●3-2 女性活躍推進企業認証について
 指定管理審査基準には、「滋賀県女性活躍推進企業の認証を受けていること」という項目があります。滋賀県女性活躍推進企業認証制度は、「女性の活躍推進に取り組む企業・団体を応援する」ことを目的に、2015年度から滋賀県が実施している制度です。グローは2017年4月に「二つ星企業」に初回認証されたとのことです。滋賀県女性活躍推進企業認証制度実施要綱によれば、二つ星企業の有効期間は3年なので、2020年4月頃までに更新された可能性がありますが詳細は不明です。県が公表している最新の認証企業一覧によれば、グローは2022年11月1日から二つ星企業に認証されています。「滋賀県女性活躍推進企業認証基準」にはハラスメントに関する項目は全くなく、女性職員比率、育休取得率等の数値をクリアしていれば機械的に認証されてしまうのかもしれません。

 しかし、長年の性暴力・ハラスメントの被害により退職を余儀なくされた元職員が2020年11月に裁判を提訴しており、それに対し安全配慮義務の責任を否定し続けている法人に対し、「女性活躍」のお墨付きを与えることが何を意味するのか、滋賀県は何も考えなかったのでしょうか。制度実施要綱第11条には、「認証企業として適当でないと認めるとき」は知事の権限で取消が可能となっています。この制度の根拠となっている女性活躍推進法には第1条に「人権の尊重」が掲げられています。性暴力の告発があっても、何事もなかったかのように「女性活躍」のお墨付きを与え続けることは、被害女性の人権を蹂躙する行為ではないでしょうか。

●3-3 実質的なハラスメント防止対策について
 以上を踏まえ、指定管理や女性活躍推進企業認証の基準に、ハラスメント防止対策を必須項目として入れるべきだと考えます。しかし、ハラスメント防止規程を定め、委員会を設置し、内部の相談窓口を形式的に設けただけでは同じことの繰り返しです。管理職を含む全職員に対する定期的な研修の実施、外部の相談・通報窓口の設置・周知、秘密が守られる環境での定期的な職員・利用者アンケートの実施など、形式的ではない、実質的なハラスメント防止対策が行われているかを必須チェック項目として、誰もが安心して働ける職場づくりを県においても後押ししてほしいです。

【参考サイト】
裁判の経過や関連報道等については下記の団体のWebサイトをご参照ください。
Dignity for All 社会福祉法人役員による性暴力・ハラスメント裁判の原告を支える会
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