沖縄の基地問題は日本全体の重要な問題にも関わらず対岸の火のような意識になってしまっているのはなぜ?
マスメディアが情報を流していないことが問題では?
身近に感じられる集いをし沖縄をつながる人たちを増やしたい!との思いで企画した。
参加者ひとりひとりが「私が出来ること」を小さくても心に留めて帰ることを期待した。
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「むさしの市民平和月間2016」参加プログラム
『沖縄の現実と、いま、私たちができること』
・日時:2016年11月20日(日)15:00~17:00
・会場:東京YWCA武蔵野センター(東京都武蔵野市)
・講師:糸洲のぶ子さん(沖縄YWCA会長、音楽家)
・主催:公益財団法人東京YWCA
・協賛:認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク
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冒頭で米国退役軍人の平和団体 Veterans for Peace の辺野古基地での活動レポートを映像で流した。
8分に満たない短いレポートだが、戦場で闘った元兵士たちが語る戦争そのものを否定する言葉は重かった。
Veterans for Peaceは総会で沖縄の基地反対を決議し、沖縄での反対行動にも参加している。
続く糸洲のぶ子さんの講演も心に深く入るものだった。
集いの後半は「私たちができること」をテーマとし、武蔵野市民の取り組みを市議内山智子さんに話して頂いた。
最後に糸洲さんの芭蕉布のピアノ演奏と高江の美しい映像で沖縄に思いを馳せた。
会場は46名でぎっしり。
ただ、中高年がほとんどで、若い人たちを巻き込むにはどうすればよいのか頭を抱える。
時間切れで「私が出来ること」を語り合えずに終わったのは残念だったが、
署名、カンパ、学習会、現地訪問など参加者のこれからの行動に期待したい。
≪参加者の感想から~糸洲のぶ子さんのお話を聴いて~≫
沖縄YWCA会長であられる糸洲のぶ子さんは、実に静かなお声で語り始めたのでした。
沖縄の今、まったく理不尽そのものの米軍基地建設の情況を参加者にいざお伝えしようとするその語りの最初に、こう述べられました。
〈私は、これまで沖縄の現実を自分の問題として考えて〉きたのです、と。
自分の問題として向き合い、自らの生きる在り方として沖縄の現実をとらえるというのです。
私は深く深く頷きました。
そして、糸洲さんの「米軍基地は戦後すぐ、県民が収容施設に閉じ込められていたその時にすでに建設が始められていた」というお話に耳傾けながら、
私は自らの「沖縄」原体験ともいうべき演劇シーンを思い起こしていました。
まちがいなく二十歳の春。
会場は北海道、函館市民会館。
米軍基地が如何に理不尽な手段でつくられていったかを訴えていく群像。
真っ暗闇の中で米軍のブルドーザーに体当たりするかのように、銃剣に震えながらも激しく抵抗する住民たち。
必死の叫び声空しく棘のフェンスが次々に施設されていく。
先祖代々からの畑地が鉄条網の向こうに遠のいていくのです。
不条理この上ないではないか。
観ていた私の身体の芯に怒りが噴き上がってくるのでした。
沖縄を返せ!沖縄に返せ!
まさに今起きている、東村高江の情況と同じではありませんか。
(私の四十五年前の体験とまったく同じことが変わらず起きているではないか!
ああ、無垢な少女たちをこれ以上一人も被害にあわせてはならない!)
今日まで「忍び難きを忍び、耐え難きを耐えてきた」のは、ウチナーンチュのみなさんなのではないでしょうか。
江戸時代から今日まで連綿と続く差別の構造、沖縄県民が背負わされてきた屈辱的な歴史に目をつぶることはもはや罪です。
私は何度も目頭を熱くして聴き入りました。
そして、普天間基地ゲート前でゴスペルを歌うという活動に心からの敬意を表します。
いえ、ともにその輪の中に入るべきなのではないかと自問しています。(佐藤慎一)