トランス・ハウスに行ってきました。

今は地元のコミュニティーを色々探しています。

女性グループ、LGBTQのグループ、演劇など、興味のある分野を地元のサイトで探したところ、
Trans House(以下 T House)というところを見つけました。

トランス女性のソーシャルワーカーが窓口となっている場所で、主にトランス女性の居場所となっています。
でもその他のセクシャリティでも行くことができるそうです。

最初に問い合わせのメールをした際、フェイスブックのサイトを返信してくれました。
実際にT Houseに行けるのかを聞いたところ、先方から「電話してもいい?」と聞かれたので、「どうぞ」と返事をするとすぐに電話がきました。
電話の相手はT Houseの責任者BeyonGというソーシャルワーカーでした。

彼女は私が電話に出るなり開口一番「大丈夫よ、あなたは一人じゃないわ」といいました。

私はお礼をいってLGBTQのコミュニティーを探していて、そちらに遊びに行ってもいいですか?と聞くと、「もちろん、いいわよ。」といって、コロナの影響で予約制となっているため、直近で空いている日に予約をしました。

当日、天気のいい午後にAmsterdam中心地のROKIN(ロキン)という駅に向かいました。そこから歩いて10分くらいのところにT Houseがありました。



グーグルマップでナビゲートしてもらいながら、運河沿いを歩きました。
途中、セックスショップがあり、レンタル自転車屋さんがあり、カフェがあり、なんでも入り混じっている日常の光景を目にしつつ先に進みました。





かなり近くに来たところで、右折のサインが出たので右に曲がってふと携帯から顔をあげると肌もあらわなグラマラスな女性が窓辺に立っています。
どうやら飾り窓に迷い込んでいるようでした。
そんなところでキョロキョロするのも失礼なので、そそくさと通りを出て再度地図を見ると、何とまたその道を引き返さなくてはいけないことがわかりました。
グーグルマップでは時々こういうグルグルさせる案内があります。

お仕事中の女性の前をウロウロするのは気が引けましたが、その道が最短ルートだったので仕方なく引き返しました。
飾り窓の通りにはなんのお知らせもなく、注意書きもないため、私のようにうっかり入ってしまう人から、近所の買い物帰りのような人も普通に自転車で行き来していました。

私はその後、無事にT Houseに到着しました。
電話で話したBeyonGは温かく迎えてくれました。

コーヒーを煎れてくれて、お互いに座って話し始めました。
BeyonGは「まずは、あなたのストーリーを聞かせて」といって
私がなぜオランダに来たのか、家族との関係、仕事、住まい、病気の有無など生活全般について聞いてくれました。
ここらへんで気が付いたのですが、ここはコミュニティーを探したい人から、生活に困窮している人までだれでも無料で相談できる場所のようでした。

オランダで今後暮らすにあたり、仕事と住まいは不安であることを伝えました。
特に現在の住まいは予想をはるかに超える家賃になってしまったので、もっと家賃の安い部屋に引っ越せないかも深刻な悩みです。

そのことを伝えると、「わかったわ」といってくれて、次の住まい探しも相談にのってくれそうです。
(ただし、今のマンションは最低1年契約なのであと10か月はステイしますがその後の準備を今からはじめます。
ネコがいて単身でアラフィフの私に部屋を貸してくれるところがあるか。。またチャレンジです。)

彼女はまずトランス女性の友人に電話やメールをしてくれて、定期的に集まっているトランス女性やLGBTQのグループにつないでくれました。

そして、「このT Houseは何かあなたがイベントを企画して使ってもいいのよ。映画会やお茶会も時々やっているわ。政府は頻繁にここを使ってほしいみたいなの」といっていたので、その場所は政府からの補助があるようでした。

次の相談者の方がきたので、私は帰る準備をしました。
最後に「オランダはセクシャルマイノリティにとって住みやすいですか?」ときくと
「まだまだ取り組まなきゃならないことがたくさんあるわ。差別もたくさんある。でもいいところもあるのよ。私の豊胸手術代は政府が払ってくれたのよ」といって満面の笑みでむぎゅーっと胸を寄せてみせてくれたのが印象的でした。

「東京はどうなの?大都市だから、セクシャルマイノリティが生きやすいんじゃないの?」ときかれたので「うーん、こちらもまだまだ取り組まなきゃならないことがたくさんありますね。東京という表の顔は近代都市だけど、裏の顔は。。。」というと、そうなのと驚いていました。
BeyonGは「インドネシアやイランは同性愛者にひどい処罰を与えてるのよ。」と教えてくれ、おそらくその国の人々を救出する活動もしているのだと思います。

最後にBeyonGが「自由を求めてよくオランダまで一人できたわね。自分のことを誇っていいのよ。あなたは一人じゃないわ」といってくれ抱きしめてくれました。

温かい言葉に涙が出てしまいました。

次の人を迎えるBeyonG

T House 内にある資料





クッキーは風邪気味。



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Sami
1973年生まれ。Feminist、非典型所属者。
群馬→東京→アメリカ・ノースカロライナ州→東京→2021年11月にオランダ移住(いまここ)
大事なもの:Freedom of Choice
座右の銘:実践あるのみ
猫と幸せに生きています。
自分の居心地のいい場所は自分で作ります。どうぞご一緒に。
ブログ: https://ameblo.jp/jibungadaiji 日常のことを更新中。
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