こころ
相談23「クレーマーに似た人を見ると冷や汗と動悸がします」
2012.10.12 Fri
公的施設で仕事を担当している者です。
以前、窓口業務をしている際、ストーカー的なクレーマー(男性)に出会いました。
その後、業務を変更してもらい、警察へ届け出もしました。
そのストーカー的なクレーマーはスキンヘッドの大柄な人物です。
職場での問題は解決したのですが、
他の場所で、同じような風体の男性に出会うと、冷や汗をかき、動悸がします。
こうした状態は、長く続くのでしょうか。<50代:女性>
回答
相談23回答
警察に届けられて、充分に守られている感じはおありになるのでしょうか。
またその男性は、もう現実に姿を現さないですか?
職場での問題が解決したと書かれているので、大丈夫なのかなとは思っていますが。
あなたのお尋ねは、すんだこととはいえ、不安が去らないということですよね。
どの程度の心理的ダメージだったのかがわかりませんが、
不安はどのくらいの期間続いていますか?
またスキンヘッドの大柄な男性にはよく行き逢いますか。
もしできれば、彼の言動の、何が特に怖かったのか、考えられますでしょうか。
そして怖さは現実的なことなのかどうかも考えられるでしょうか。
トラウマは、こんな内省を越えたものなので、私の言い分はムリということもあるでしょう。
ただ、長く続くかどうか、というお問い合わせなので、
そこをちょっと考えてもらえないかと思ったのでした。
もう一つは、そんな彼に会うのではないかと、
事前に怖がっていないかも、確かめてみてくださいませ。
回答者プロフィール
河野貴代美
アメリカの大学院で心理臨床を学び、日米の精神病院やファミリーサービスセンターでカウンセラーとして勤務。1970年後半にアメリカからフェミニストセラピーという言葉とその実践を持ち込んだ日本で最初のフェミニストカウンセラー。1980年2月 東京に「フェミニストセラピー”なかま”」として初めての民間開業に踏み切り、その後、日本各地でフェミニストカウンセリングルームの開設を援助し、また女性センターの相談員の教育・研修等、フェミニストカウンセリングのパイオニアとして常に第一線で活躍。アフガンのカブール大学教育心理学部でトラウマの授業、メディアのために国際会議の取材等、国際的な活躍をしてきた。著書に『自立の女性学』『フェミニストカウンセリング①②』訳書に『女性と狂気』『バイセクシュアルという生き方』等多数。