エッセイ

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“なごやめし”の極意―なごやめし博覧会、開催中 晩ごはん、なあに?(11)  渋谷典子

2011.10.30 Sun

 日ごろは、NPO法人参画プラネットのメンバーとして、名古屋市男女平等参画推進センター<つながれっとNAGOYA>の指定管理者事業を担当している。指定管理者事業では、遠路はるばる名古屋へ来てくださる講師の方々に、いろいろとお世話になっている。

 せっかくの名古屋!感謝をこめて―“なごやめし”を食していただければと、講演会終了後にはセンターから徒歩3分で到着できる「気晴亭」で夕食交流会を実施することが多い。今年の7月30日(土)には、日本女性学会大会がセンターで開催され、そのときの懇親会もこちらのお店。「気晴亭」名物は、味噌カツ。油で揚げるトンカツをはじめ、鉄板のうえでじっくり焼くトンカツもある。また、まんざという餃子を「まあるくした一品」もあり、“なごやめし”を満喫できる。先日、東京からのゲストとともに食したトンカツは、こちら!

  もともと、横浜出身のわたしにとって、この味噌文化との出会いは、18年前に名古屋に転居したときに遡る。最初は、なかなかなじめなくて…今でも赤だしのお味噌汁は敬遠状態。ところが、すっかり日常となった一品が味噌カツ。カリッと揚げたトンカツに、温めた味噌だれをかける。すると、じゅうわっと味噌の味がしみ込んだ味噌カツに変身!今、味噌カツは、身近な「晩ごはん」―異文化からわたしの文化へと変身を遂げた。

★気晴亭:http://www.kiharutei.com/
 名古屋市中区千代田5-21-6 TEL:052-251-4741

 さらに、味噌文化の味でおすすめは、みそおでん。じっくり煮込んだ味噌だれがたっぷり入っているお鍋のなかに、たまご・こんにゃく・牛すじ・さといも・ちくわが、ぽっかり浮かんでいる。見た目は、ぎょっとする光景。お鍋から、自分が気入った一品をお皿に盛ることから、夕食が始まる。くせになる味なので、おかわりを何度もしてしまう。この味噌おでんは、「見た目より中身」を重視する名古屋の文化の象徴かもしれない。中京大学近くの「美ゆき」での「晩ごはん」―味噌おでんの鍋から、味噌文化コミュニケーションが生まれている。

★美ゆき:http://r.tabelog.com/aichi/A2301/A230108/23006642/
名古屋市昭和区山手通5-32-2 TEL:052-832-3030

  もう一つは、とり料理。といっても、値が張る「名古屋コーチン」ではない。庶民的なとり料理のお店、「なか川」を推薦したい。鶏のもも肉をノリ巻き状態にして揚げる「磯あげ」、手羽先が真っ黒にあがっているけれど見た目ほど焦げていない「唐あげ」、なつかしいソース味がかかっている鶏むね肉のフライ「一口かつ」、鶏皮など辛口で煮込んである「口取」など。全部の料理が鶏・とり・トリ。でも、ちっとも飽きない不思議な「晩ごはん」―どんなにおなかいっぱい食べても、一人3,000円以内「お値打ち」予算でまかなえるのがこのお店の特徴。

★なか川:http://r.tabelog.com/aichi/A2301/A230104/23000154/
名古屋市東区泉2丁目22-22 TEL:052-931-2210

 ちょうど今、10月7日から11月20日まで―史上最大の食べ歩きイベント!なごやめし博覧会(主催:名古屋市)が開催されている。ぜひ、日本の真ん中、名古屋へ。名古屋訪問がご無理な場合は、なごやめし博覧会サイトへ。

★なごやめし博覧会サイト:http://www.nagoya-meshi.jp/

  なぜか―わたしのお気にいり「晩ごはん」は、なごやめし博覧会に参加していない。名古屋ジモティになりつつあるわたしから、ここだけの話ということで!

カテゴリー:晩ごはん、なあに?

タグ: / 渋谷典子 / 名古屋