キャリア
相談8 「29歳の娘が4年間ニート状態です」
2012.08.07 Tue
ニート状態になって4年を経過した29歳の一人娘についてご相談させていただきます。
大学卒業後、一般企業に正社員として就職。1年半勤めた後、学生時代からの夢であったオーストラリアへの語学留学を果たしました。1年後に帰国したのですが、語学を活かした仕事がなかなか見つからず、販売のアルバイトや単発の仕事を繰り返していました。私も働いていて忙しく、あまり急かせるのも良くないと思い、自由にさせていましたが、気がつくと彼女は働かず、学ばず、訓練も受けていないいわゆるニートになっていました。
友人に誘われれば出かけ、結婚式にも出席し、私との外出にも抵抗は無いようです。ただ、「これからどうするの?」とか「仕事、探してるの?」といった類の質問には、「探してるから!」と怒り出し、1週間くらいずっと不機嫌です。仕方なく私から折れると、またいつもの穏やかな生活が始まります。主人は単身赴任が長かったこともあり、娘とも私ともほとんど話しません。
どうしたら娘は動き出すのでしょうか?私はどんな態度をとったらよいのでしょうか?ぜひご助言をいただきたく、よろしくお願いいたします。
回答
回答8 : 福沢恵子さん
お嬢さんは果たしてニートなのか? これは「Yes」でもあり「No」でもあるかと思います。というのも、「現在定職についていない」という点を見れば確かに「ニート」といえるかもしれませんが、「今たまたま仕事をしていない」という視点でみれば「単に求職中」ともいえるからです。
とはいっても、現実に収入を得ていないお嬢さんを抱えていらっしゃるのはご心配も多いかと思います。ただ、いたずらにせかすだけでは反発されるだけで、具体的な行動にはつながらないかと思います。そこで、作戦としては「親のすねの賞味期限を決める」ことだと思います。たとえば「あと3年はここにいてもいいけど、それからあとは独立してちょうだい」といった「締め切り」を宣言することです。その間に就職するなり、フリーランスで仕事をするなり、婚活するなり何らかのアクションを起こすことを条件に「モラトリアム期間」を与えるのです。
お嬢さんの場合、語学のスキルをお持ちだということですから、できればそれを何かの「形」にできるといいですね。たとえば通訳案内業などの国家資格を取ることを当面の目標にして、その資金援助までは親がサポートするという条件を提示してもいいかもしれません。いずれにせよ、ずっと実家暮らしで衣食住の面倒をみるという状態は、親御さんの老後を脅かしますし、何よりもお嬢さんの自立の機会を奪います。まだ時間的にも経済的にもゆとりのあるうちに一歩踏み出す基盤作りをぜひ進めてください。
回答者プロフィール
福沢恵子
現在は担当しておられません。