こころ
相談61:新しい店長と上手くいかず、仕事を辞めたくなっています。
2016.12.17 Sat
近所のスーパーでパートとして10年ぐらい働いています。お店でも中堅どころとして、いろんなことを任されるようになっていました。
ところが、最近配属されてきた若い男性の店長は、わたしを嫌っているようで、些細な事でもいろいろ言ってきたり、みんなの前で注意をしたりします。そういう店長の態度に影響されて、一緒に働く他のパートさんも、わたしをなんとなく避けてるようになりました。わたしの言うことは聞かずに、店長の言うことはよく聞くのです。わたしが休憩室に入っていくと、それまで皆でにぎやかに話していたのに、急に話をやめて休憩室から出ていくこともありました。
こんな職場では働いていても楽しくないし、本当はやめたい。けれど、今仕事がなくなるのは生活に困るのでやめられません。生活に余裕があれば、こんな思いをして働かなくてもいいのにと思います。
わたしはどうしたらいいのでしょう。
(岐阜県・57歳・女性・パート)
回答
回答 61:河野貴代美さん(フェミニストカウンセラー)
新しい店長が来るまでは、何も問題がなかったのですか?お書きになっているように、なにかと業績も上げられてきたご様子。それをご存じの同僚(部下)もおられるはずだと思いますが、新店長のあなたへの接し方で、そんなにも変わったのですか?
現実が不明なので、なんとも申し上げられませんが、ちょっとした助言を。
自分がイヤがられている、避けられている、入室するとみんなが黙る、、、等、客観的な事実が不明なのにこのように感じることを被害的感覚と言います。客観的事実には全く目を向けず、上述の感覚を信じ込んで言い募るのを被害妄想(一応こういう言葉を使っておきます)と言います。
イイェ、イイェ、あなたがそうだと申していませんので、決して誤解のないようにお願いしますね。
このような感覚の「病的」と「普通」は、結構地続きなのです。「え?何か言った?」「言わないよ」とか「枯れ尾花が幽霊に見える」ということもありますよね。これらをいちいち幻聴とか幻視とか言いませんが、「それって被害妄想だよ」なんかは日常的に言いますよね。
時に怖がりだったり、疲れていたり、落ち込んでいたり、こころが弱っているときに、「被害的感覚」におそわれることはよくあるのです。あなたはご自分が被害的に感じておられる何かの理由がありませんか?ちょっと考えてみてくださる?なければ、お書きになった気にされている様子を仔細に観察してみてください。思い過ごしということもありますから。
新店長の言動をあまり大きく取らなければいいと思うのは、助けにならないでしょうか。
回答者プロフィール
河野貴代美
アメリカの大学院で心理臨床を学び、日米の精神病院やファミリーサービスセンターでカウンセラーとして勤務。1970年後半にアメリカからフェミニストセラピーという言葉とその実践を持ち込んだ日本で最初のフェミニストカウンセラー。1980年2月 東京に「フェミニストセラピー”なかま”」として初めての民間開業に踏み切り、その後、日本各地でフェミニストカウンセリングルームの開設を援助し、また女性センターの相談員の教育・研修等、フェミニストカウンセリングのパイオニアとして常に第一線で活躍。アフガンのカブール大学教育心理学部でトラウマの授業、メディアのために国際会議の取材等、国際的な活躍をしてきた。著書に『自立の女性学』『フェミニストカウンセリング①②』訳書に『女性と狂気』『バイセクシュアルという生き方』等多数。
タグ:くらし・生活 / 河野貴代美 / フェミニストカウンセリング
慰安婦
貧困・福祉
DV・性暴力・ハラスメント
非婚・結婚・離婚
セクシュアリティ
くらし・生活
身体・健康
リプロ・ヘルス
脱原発
女性政策
憲法・平和
高齢社会
子育て・教育
性表現
LGBT
最終講義
博士論文
研究助成・公募
アート情報
女性運動・グループ
フェミニストカウンセリング
弁護士
女性センター
セレクトニュース
マスコミが騒がないニュース
女の本屋
ブックトーク
シネマラウンジ
ミニコミ図書館
エッセイ
WAN基金
お助け情報
WANマーケット
女と政治をつなぐ
Worldwide WAN
わいわいWAN
女性学講座
上野研究室
原発ゼロの道
動画












