キャリア
相談21:50歳からの就労についてご相談します
2016.12.31 Sat
50歳になりました。これまでパート勤務で、スーパーマーケット・ドラッグストア・ファミリーレストランと接客業で働いてきました。子育ても一段落して、ちょっと新たな挑戦がしたくなっています。同じ年の主人は勤続32年の今の会社で、定年まで働くと言っています。私が家計のために働く必要はありませんが、これから新しい仕事に就けるとしたら、接客以外でどんな職業があるでしょうか。この年になっても何か資格をとったほうがよいでしょうか。
大阪府、50歳、パート職員
回答
回答21:重原 惇子さん(キャリアカウンセラー)
ご相談者は、やっと一息つかれたところでしょうか?家事・育児、もしかしたら介護も含めてパートをしながら乗り越えてきた、ようやくこれから自分のやりたいことにチャレンジできるとワクワクしていらっしゃるご様子です。50歳は、まだ気力・体力に余裕がある時期、新しいことを始めるには絶好のチャンスかもしれません。
とはいえ、人生の折り返しを過ぎたのも事実です。90歳まであと40年、どうやって生き、人生を終えるのかを考えてみることから始めませんか。相談者の情報が少ないので、一般論になることをお許しください。
まず経済です。収入と支出、資産と負債を洗い出し、ご夫婦で話し合ってみてください。まだ教育費が必要ですか?住宅ローンは残っていませんか?預貯金の額、年金の見込み額など確認してみることも大切です。その作業の後、どのくらいの自由度であなたが何を選択できるかが明白になるでしょう。
経済状態のチェックによって働く必要があると判断されたなら、資格取得も有利だと思います。ただ、取得のための経費、労力、時間、その資格を使って今後何年働けるかといった条件の比較検討が必要です。ハローワークでは無料のさまざまな職業訓練を紹介しているので、調べてみてはいかがでしょうか。福祉系講座は恒常的に開講されており、介護スタッフの資格として認められる3か月間の「介護職員初任者養成科」などがあります。
仕事探しは、インターネットを使って「仕事」「50代以上」「短時間」などご自分の望む条件で検索してみてください。介護に加え、清掃、マンションの管理人などさまざまな求人案件が見つかるはずです。また新聞の折込みチラシも貴重な情報源。近隣のパート・アルバイト情報が入手できます。
一定の収入が確保できたなら、趣味や習い事、スポーツなどの好きなこと、やりたかったことにもチャレンジしてみてはいかがでしょう。50代は初めてのことでもまだまだ受け入れられるはずです。それがあなたの豊かな老後へとつながるのではないでしょうか。
回答者プロフィール
重原惇子
2級キャリア・コンサルティング技能士。キャリア・カウンセラー。女性、若年者を主な対象者として、現在は“若者サポートステーション”で、働きたくてもなかなか動きだせない若者たちの悩み、苦しみに向き合っています。年間のべ1000回のカウンセリングを通して感じたのは、個人の努力の限界と日本の雇用体制の矛盾。でも、まずは、目前の相談者が来た時より元気になって帰っていけるようなカウンセリングを心がける毎日です。