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お助けWANは、女性のこころと健康、仕事、法律の相談室です。このコーナーの担当者・回答者はいずれも、女性の心と健康、仕事など、暮らしに寄り添ってきた専門家です。どうぞ、安心してご相談ください。一人の悩みは、同じ悩みを抱える女性たちへとつながります。

こころ

相談34「母と姉の関係について」

2013.05.10 Fri

現在、5人家族(父・母・姉・私・妹)で、私は1人暮らしですが、そのほかは実家暮らしです。
姉は、高校時代に拒食症であり、現在は会社員ですが、食事の摂取量が少なく、今も拒食症の傾向があります。
生理がとまり、過度の便秘で腸に問題を抱えています。
最近、症状がひどくなり、姉にはまだ話せていませんが専門の機関に相談することを母と私ですすめています。
父は問題があると怒鳴り、対処能力がありません。
また、妹は、心配はしつつも、日々の生活におわれています。
姉の相談や日々の家事などはすべて、母1人で対応しています。
姉は、以前は友達と外出していましたが、最近は母とべったりです。
姉いわく、母と遊ぶのは楽しいが、それ以上に母のことが気になってしかたがない。
母は、心配なあまり、姉の要求になんでもこたえます。
(例えば何時間もかけて食事にいき、また姉が食べたいものをなんでも買い与えるなど)
今は要求が通らないと姉は食事をしません。
母いわく、姉のことは、心配だが疲れる。はやく結婚するなり、自立していきてほしいと。
2人が、お互いのことを思うあまりに、自分の生活をつぶしていくのではなく、自分のことを大切にしてほしいと思うのです。
今の関係は共依存のような気がします。
私は今年結婚を予定しており、今のように家族とかかわるのは難しいと感じています。
だからこそ、今の状況に対して、どのように対応することが必要なのでしょうか 。
(みかん 尼崎市 28歳 女性 会社員)

回答

回答34

それはお困りでしょう、大変ですね。
私によくわからないのは、これまで医療機関にはかかっていないということですか。
率直に言えば、医療機関で「拒食症」そのものに有効な対応があるわけではないのですが(医療側主催の自助グループ程度)、
身体的問題があるようなので、医療にかからなくてもいいのかしら、と思ったのでした。
拒食症の場合、食事を取らないか、取っても恣意的な量質なので、多様な身体問題を抱えます。
で、結論的に、身体症状を理由にして一度受診を薦めてみてください。
あなたは母と姉の関係を「共依存」と表現されました。この定義をご存知なのですね。
おっしゃるとおりかもしれません。
たしかに母親が姉の問題をこのように共有している限り、お姉さんが、ご自分で取り組むのはさらに困難になるでしょう。
で、あなたに何ができるかといえば、ごめんなさいね、私に有効なサジェスチョンがありません。
お母さんに、共依存の話をされてもいいけれど、おわかりになるかどうか、、、、。
時間の推移とともに、事態が変わっていく可能性もありますから、
みかんさん、あなたはあなたの道を信じてそこを歩み、幸せになってください。
突き放すように見えても、それしか方法がない場合もあれば、結果的にいつか良好を生む場合もあります。
冷たい言い方かもしれませんが、あなたがオロオロ(?)しても、目下の事態は変わらないでしょうから。

回答者プロフィール

河野貴代美

アメリカの大学院で心理臨床を学び、日米の精神病院やファミリーサービスセンターでカウンセラーとして勤務。1970年後半にアメリカからフェミニストセラピーという言葉とその実践を持ち込んだ日本で最初のフェミニストカウンセラー。1980年2月 東京に「フェミニストセラピー”なかま”」として初めての民間開業に踏み切り、その後、日本各地でフェミニストカウンセリングルームの開設を援助し、また女性センターの相談員の教育・研修等、フェミニストカウンセリングのパイオニアとして常に第一線で活躍。アフガンのカブール大学教育心理学部でトラウマの授業、メディアのために国際会議の取材等、国際的な活躍をしてきた。著書に『自立の女性学』『フェミニストカウンセリング①②』訳書に『女性と狂気』『バイセクシュアルという生き方』等多数。