西川祐子さん追悼特集
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2024.07.16 Tue
祐子先生が亡くなられた。漱石の『こころ』の冒頭に、「その人を常に先生と呼んでいた」「その方が私にとって自然だから」という箇所が出てくるが、祐子先生も私にはそういう存在だった。 そのうち京都へ出かけてまたお目にかかりたいと願っていたが、すでにお会いするのは難しいと聞いて落胆していたところだった。それにしてもこんなに早く訃報を聞くとは 。 …
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【特集 西川祐子さんを偲ぶ】西川祐子さん追悼文 ジョルダン・サンド
2024.06.30 Sun
私は、近代日本の中流住宅に関する博論研究をしていた際に、『日本女性生活史』第4巻(1990年)に掲載された論文を読んで、西川祐子さんの研究に初めて出会いました。この論文は、文学作品や民俗学、工場住宅の調査報告や間取り図の例など、幅広い資料と課題を扱うものでした。しかし、私にとって特に重要だったのは、西川さんが近代核家族(家庭)のイデオロギ…
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【特集 西川祐子さんを偲ぶ】哀悼 荒井とみよ(2024・6・30)
2024.06.30 Sun
西川祐子さんが倒れたという知らせは去年の十月だった。そのときから今日の日が来ることは予測していたはずだが、ほんとうにいなくなったということにやはり愕然とするものがある。 祐子さんと出合ったのは二〇歳のときだからもう六五年である。「日本小説を読む会」(山田稔主宰)に長夫さんと来たのがきっかけだった。 「わたしはあなたが長夫さんと手をつないで…
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2024.06.29 Sat
突然舞い込んできた西川祐子さんの訃報を受けとめきれない。気持ちがざわついたまま落ち着かない。 大学院を出てから最初の就職先となった京都文教大学で、私は祐子さんに出会うことができた。京都に誰も知り合いがいないと心細がる私に、上野千鶴子さんは「あなたが行く大学には西川祐子さんと荻野美穂さんがいるじゃないの。それ以上何を望むの」と言ってのけた。…
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2024.06.28 Fri
祐子さん。 そう言ってみるとあなたの不在が身に沁みる。 このひとがいなくなったら...と想像するだけで胸がしめつけられるような気がする...祐子さんは、わたしにとって、そんなひとのひとりだった。 ここ数年、外にお誘いしても、出るのが難しいと不調を訴えておられた。 いずれは、と覚悟していたが、その日がとうとうやってきた。 困ったとき、判断に…
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