著者・編集者からの紹介
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奥村隆著『慈悲のポリティクス――モーツァルトのオペラにおいて、誰が誰を赦すのか』 ◆奥村 隆
2022.03.07 Mon
私がオペラを観るようになったのは2010年の研究休暇のときで、オペラのDVDが3000円くらいで買えると知って、どんなものかと注文してみた。最初に観たのはモーツァルトの『フィガロの結婚』で、ストーリーが複雑すぎてなかなかついていけなかったが、たくさんの女に手を出す伯爵を、最後に伯爵夫人が赦すことで幸福なフィナーレとなっていた。次に、ジャ…
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関根佳恵 著・監修『家族農業が世界を変える』(1~3巻) ◆関根佳恵
2022.03.04 Fri
食べものは、私たちが命をつなぐために欠かせません。実は、その食べものの8割が、家族農業によって生産されていることをご存知でしょうか。気候変動への対策や生物多様性の維持のためにも、農村社会の活性化のためにも、家族農業が果たしている役割がいま世界的に高く評価されています。国連は、2019~2028年を国連「家族農業の10年」と定めました。 …
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エリイ著『はい、こんにちはーーChim↑Pomエリイの生活と意見』 善に近づく◆鶴我百子(月刊「新潮」編集部)
2022.03.03 Thu
「産まれたし、産んだ。」 こう書き出された出産記「はい、こんにちは」が送られてきたのは、産後わずか10日のことでした。 著者であるアートコレクティブ・Chim↑Pomのエリイ氏によれば、書き出しの理由は「『産まれた』だけでも『産んだ』だけでも違うから」。 このシンプルな理由から、著者の基本姿勢を、読み取ることができるかもしれません。…
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森ます美・浅倉むつ子編著『同一価値労働同一賃金の実現―公平な賃金制度とプロアクティブモデルをめざして』 「同一価値労働同一賃金」を実現する二つの課題に取り組む◆浅倉むつ子◆
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中脇初枝 再話「女の子の昔話えほん」シリーズ 有名な昔話の主人公は男性ばかり? いえ、こんな“女の子”もいるんです!◆佐川知子
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杉野 衣代『居住支援の現場から―母子世帯向けシェアハウスとハウジングファースト』 住まいは基本的人権である―住宅弱者の居住福祉の実現を目指して◆阪口幸祐
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寺村 絵里子著『女性の仕事と日本の職場」 「職場規範」「職場の雰囲気」という新たな着眼点から、働く女性の就業・出生行動を分析する◆阪口幸祐
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森まゆみ『聖子ーー新宿の文壇BAR「風紋」の女主人』 戦後文学と文化を支えたアジール◆亜紀書房 編集部
2022.03.01 Tue
「太宰治『メリイクリスマス』のモデル、凛とした少女は、生涯かけて人びとに、居心地のよいサロン、帰る場所をひらいた」――これは『聖子』の帯のキャッチコピーだ。 本書は、新宿のバー「風紋」のママとして、60年間店を開け続けた林聖子さんの一生を聞き書きしたもの。バーというと、華やかなイメージだが、「風紋」は多くの人にとって、ほっと一息できる場所…
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