著者・編集者からの紹介
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樋口恵子・上野千鶴子著『人生のやめどき――しがらみを捨ててこれからを楽しむ』 「やめどき」を逃していませんか? ◆よしのえり
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出雲朝子著『女性の文章と近代 書きことばから見たジェンダー』(花鳥社) ◆出雲朝子
2020.10.02 Fri
日本語の歴史をジェンダーの視点からみた場合、もっとも著しいのは文学作品以外の書きことばにおける男女差です。平安時代、日本語を表記する文字として平仮名と片仮名が生まれましたが、平仮名が日常生活における書記の必要から生まれ、男女ともに用いたのに対し、片仮名は主に寺院において経典等の漢文文献を学習する際、その訓読(よみ方)を書き記す必要から生ま…
タグ:本
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マシュー・ボルトン著 『社会はこうやって変える』( 坂無 淳訳) イギリスの豊富な実例からコミュニティ・オーガナイジングの手法を学ぶ 坂無 淳
2020.09.25 Fri
社会を変えるにはどうすれば良いのだろう。本書では豊富な実例から社会を変えるためのコミュニティ・オーガナイジングの考え方や手法を学ぶことができる。イギリスのシティズンズUK(https://www.citizensuk.org)のディレクター、マシュー・ボルトンによる原著How to Resist: Turn Protest to Pow…
タグ:本
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エシ・エデュジアン著『ワシントン・ブラック』(高見浩 訳) 「自分とは何者なのか」を探し求める人生の旅 ◆皆川裕子
2020.09.24 Thu
「私はアスリートである前に、一人の黒人の女性です」 世界が注目するテニス選手・大坂なおみの言葉だ。二度目の優勝を果たした全米オープン直前の「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」準決勝では、白人警察官による黒人男性銃撃事件に抗議し、試合の棄権を表明(後に撤回)。「アスリートが政治を語るな」という批判にも怯まず、全米オープンでは犠牲者7…
タグ:本
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崎山多美著『月や、あらん』 ――「記憶の声を聴く」コトバ探しの旅 ?崎山多美
2020.09.20 Sun
ふつうに「日本語小説」のつもりであるが、日本語圏の一般読者にはなかなか読んでもらえそうもないなあ、と、著者自身がついぼやいてしまう方法で書かれた小説である。卑下しているわけでも韜晦しているわけでもなく。沖縄の「シマコトバ」といわれる「異言語」がところどころで「ごった煮」されてにごった泡ぶくを噴き、そんなコトバで語りつづけるのは、現実には…
タグ:慰安婦 / DV・性暴力・ハラスメント / 本 / DV
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沢山美果子著『性からよむ江戸時代――生活の現場から』 史料に刻まれた一人ひとり生の痕跡が、なぜか愛おしい ◆大山美佐子
2020.09.17 Thu
コロナ禍のなか、江戸時代の性の話が読まれるだろうか――。2年かけ準備してきた本書だが、いざ刊行計画にのせようかというとき緊急事態宣言が出され、書店休業、流通の不安定が生じていた。「人間そのものが問われるときだからこそ、本は求められている、だが、いまどのような本を出版すべきか、検討してほしい」、そのような社長からのメッセージを前に考え込んで…
タグ:本