著者・編集者からの紹介
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信田さよ子編『女性の生きづらさ』 なぜ女性として生きることは苦しいのか 植松由記
2020.02.28 Fri
昨年末のジェンダーギャップ指数2019で日本は過去最低を更新したとおり、女性の生きづらさは今なお深刻です。女性の悩みに寄り添っていると思われる心理臨床や精神科医療にもじつはジェンダーの視点は欠けており、「男性と女性」「加害と被害」といった不平等な非対称性にもとづく女性たちの痛みは、中立性・客観性を重んじている限り、見えてこないものです。 …
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ソル・ケー・モオ 他著『 女であるだけで』 ラテンアメリカ・フェミニズム小説の傑作 平井美加
2020.02.27 Thu
昨今韓国フェミニズムと文学が大きな盛り上がりを見せておりますが、じつは現代ラテンアメリカ文学の中にも、高い普遍性と物語性を備えたフェミニズム小説が存在します。 その中の1冊として、このたび吉田栄人氏(東北大学大学院 国際文化研究科准教授)による翻訳で、国書刊行会よりソル・ケー・モオ『女であるだけで』を刊行しました。 作者のソル・ケー・…
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三浦雅士著『石坂洋次郎の逆襲』 フェミニスト・石坂洋次郎をどう扱うか? 三浦雅士
2020.02.27 Thu
石坂洋次郎の思想の特徴を一言でいえばフェミニストというに尽きる。戦前の文学界を席巻した『若い人』、戦後一世を風靡した『青い山脈』、六〇年安保闘争に痛烈な疑義を呈した『あいつと私』、そして最後の『女そして男』にいたるまで、焦点となっているのはすべて女の生き方、それも主体的に生きる女のその主体性である。石坂の小説はすべて女が男を選ぶ話であっ…
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ヴァレンティナ・キャメリニ 著『グレタのねがい』 大人と子どもが力を合わせて未来を作っていくということ 編集者
2020.02.19 Wed
2019年9月に気候活動家のグレタ・トゥーンベリさんが国連でスピーチをした頃から、日本でもようやく気候変動のニュースが報道されるようになった。 しかし、メディアの報道を見ていると、彼女の発言の中身よりも、「トランプ大統領対グレタ」とか、アスペルガーであることに注視したり、大人に対して一方的に批判しているだけのような印象を与えるものが多…
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キム・ジェンドリ・グムスク著『草』 「慰安婦」のリビング・ヒストリーを描くグラフィックノベル『草』
2020.02.18 Tue
「グラフィックノベル」という表現方法をご存じでしょうか? 海外のグラフィックノベルを数多く日本へ紹介されている翻訳家の原正人さんは、「(グラフィックノベルは)2000年代以降、北米やフランス語圏を中心に世界のさまざまな国で多く出版されている。基本的にはマンガと同義だが、しばしば社会問題を扱い、個人の体験を社会に還元する伝記や自伝の形式を取…
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チャン ガンミョン著『韓国が嫌いで』 男もすなるフェミニズム小説 吉良 佳奈江
2020.02.11 Tue
『韓国が嫌いで』ーーこの刺激的なタイトルの小説を日本に紹介するため奔走された翻訳家の吉良佳奈江さんから、本書の「読みどころ」を紹介いただきました。 === 「フェミニズム・リブート」とも呼ばれる、韓国におけるフェミニズムの高まりと広がりには、フェミニズムへの男性による理解と参加がある。『韓国が嫌いで』で日本デビューとなったチャン・ガンミ…
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2020.02.11 Tue
女性のネットワーカー高橋ますみ。女性の地位向上に貢献しました。80年代、そのネットワークを使い中古のミシン1200台をベトナムの女性達に送った事でも知られます。彼女は2007年アルツハイマー型認知症と診断されました。この本は彼女の息子、三浦周二朗が十数年の同居介護をしながら書いたエッセイ集です。旧作「記憶は消えてしまうから-認知症の母と…
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メアリー・ビアード著『舌を抜かれる女たち』 なにが女を黙らせるのか 葛生知栄
2020.02.01 Sat
伊藤詩織さん民事裁判、東京医科大医学部入試、ネット上での女性有名人への暴言、強迫、誹謗中傷……。女を黙らせ、権力からは遠ざけておく、そんな魂胆が透けて見えるようなミソジニーの数々。 女性たちはおおやけの場で声を上げることを封じられ、発言力のある強い女性は忌み嫌われてきました。女性が選挙権をもつようになる以前のはなしではありません。政治や職…
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長島有里枝著『「僕ら」の「女の子写真」から 私たちのガーリーフォトへ』 90年代の写真潮流を担った、当事者からの異議申し立て 南辻有里枝
2020.01.30 Thu
1990年代、写真界を牽引した若手写真家たちに与えられたのは「女の子写真」という称号でした。本書はこの時代の写真潮流に注目し、作家のジェンダーをその根拠に据えた芸術潮流やカテゴリーは成立可能なのか、また、もし可能ならどのようにそうだといえるのかについて論じています。 まずは、1990年代から2010年代までの雑誌、新聞に掲載された「女性写…
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2020.01.29 Wed
書名 サダと二人の女 著者 山下智恵子 版元 風媒社 刊行日 2018年8月10日 『サダと二人の女』を読んでください 阿部定は、本当に毒婦だったのか?刑を終えたのち、彼女はどう戦後を生きたのか? そして、定とは反対に、男を憎んで性器を切った女が、私と同年で、名古屋にいたということを知り、彼女の人生をフィクションで、そして今を生きる主…
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非婚・結婚・離婚
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