本
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金英著『主婦パートタイマーの処遇格差はなぜ再生産されるのか スーパーマーケット産業のジェンダー分析』 行為者戦略とパートタイム労働市場 金英
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シモーヌ・ド・ボーヴォワール著/井上たか子訳 『モスクワの誤解』 ーーー 老いをとらえた傑作小説! 井上裕美
2018.03.12 Mon
本書は、ボーヴォワールが1966年から67年の間に執筆した中編小説で、92年にリール第Ⅲ大学の研究誌に掲載されたものである。ながらく一般の読者の目にはふれることがなかったが、2013年にレルヌ社から単行本として出され、今回日本ではじめて翻訳されることとなった。 本書の魅力は多岐にわたるだろう。話の筋は、ニコルとアンドレという初老にさし…
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『山田わか 生と愛の条件――ケアと暴力・産み育て・国家』 望月雅和(編著)、能智正博(監修・解説)、大友りお・纓坂英子・森脇健介・弓削尚子(共著)
2018.03.12 Mon
本書は、劇的な人生を生きた山田わかの基本図書であり、一般読者にも開かれた決定的な評伝として、生きることと愛、産み育てとケア、国家をテーマとした第一線の研究者による貴重な書籍である。 山田わかは、明治12年、神奈川県横須賀で生まれた。若くして結婚と離婚をし、職を求め18歳でアメリカに行く。しかし、騙されてシアトルで「売春婦」に――。…
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優生手術に対する謝罪を求める会編 増補新装版『優生保護法が犯した罪』 優生保護法はなくなっても、今なお残る優生思想の影 小林律子
2018.03.12 Mon
旧優生保護下で強制的に不妊手術を受けさせられた被害者が国家賠償訴訟を提訴し、政府、国会内でも被害者の「救済」に向けての動きがようやく出て、関連のマスコミ報道も活発に行われています。 しかし、この問題に関する実態の解明と被害者への謝罪と公的補償を求める運動は、20年前の1997年から始まっています。 1948年に議員立法で成立した優…
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笠原美智子著『ジェンダー写真論 1991-2017』 清田麻衣子
2018.03.07 Wed
東京都写真美術館や東京都現代美術館の学芸員を務めてきた笠原美智子さんの著書を刊行します。1991年から2017年にかけて、30年に渡る笠原さんの論考をまとめた本です。 日本の大学で社会学を学んだのち、シカゴで写真を学んだ笠原さんの視点は、写真や美術を美術館のなかに閉じ込めず、社会との関わりのなかでどのようにその作品が生まれたか、そし…
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小林和美著『早期留学の社会学―国境を越える韓国の子どもたち』 小林和美
2018.03.02 Fri
外国で暮らす母子と韓国で働く父親—表紙カバーに描かれているのは、韓国で社会問題となった「キロギ家族(雁の家族)」の姿である。 韓国では、2000年代半ばをピークに、小・中学/高校生の段階から外国(おもに英語圏)に留学する「早期留学」がブームとなった。2006年度には、3万人近くの児童・生徒が留学のため韓国を出国したとされている。 …
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佐川光晴著『おいしい育児——家でも輝け、おとうさん!』 こどもの幸せを考える「こどものみらい叢書」第1弾! 川瀬あやな
2018.03.01 Thu
日本では残念ながら、おとうさんの家事・育児への参加が進んでいません。命をつないでいく家事・育児は大きな責任と忍耐を必要とする営みです。それをおかあさんのみが背負うのはあまりにも過酷です。 日本ではいまだ、政治・経済・教育など、あらゆる領域で、男性が方針・決定をつかさどる立場にいます。その男性たちの多くが、子育てに主体的にかかわっていな…
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