本
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ミーナ・ハリス著『夢のビッグ・アイデア カマラ・ハリスの子ども時代』 「できるかもしれない」を「できる」に変えていく。アメリカ副大統領カマラ・ハリスの伝記的絵本 ◆ 編集者U
2021.10.20 Wed
アメリカで初の女性副大統領になったカマラ・ハリス。あれから早1年がたとうとしている。移民問題など複雑なテーマに取り組むハリスは、どんな子どもだったのか。 この絵本の文章を手がけたのは、姪のミーナ・ハリスだ。大好きだった、おばのカマラと母のマヤの子ども時代のエピソードを元にストーリーを書いている。 カマラと妹のマヤは、あるとき、空き地に…
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内藤 千珠子著『「アイドルの国」の性暴力』 「アイドル」からみえてくる「慰安婦」への暴力 ◆ 内藤 千珠子
2021.10.17 Sun
「アイドル」という言葉に感じる居心地の悪さから、現代日本の暴力の問題について考えてみました。現在の問題を近代の歴史につなげ、「アイドル」と「慰安婦」という二つの記号を手がかりに、ジェンダーとナショナリズムの結びつきについて考えた一冊です。 応援している人々を元気づけるアイドルは、魅力的に輝いてみえる一方で、性的に消費されている。こうし…
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落合容子著『『自分らしく生きるための言葉を紡ぐ文章表現ノート』 あなたが大切。言葉が大切。 ◆ 落合容子
2021.10.07 Thu
男女雇用機会均等法が施行されて2年目の1987年に国語教師として働き始めた私が、その後、法律や社会福祉を学んで考えたことは、「人権」を理解するためには「個人」を理解しなければならないということ。ところが日本では、「家」や「世間」というものがまとわりついていて「個人」が見えづらい。そこで「実存」という視点で考えてみてはどうか。「実存」とし…
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ヴァージニア・ユーバンクス 著『格差の自動化』 デジタル化が貧困者にどのような影響を与えるのか ◆ 井上裕美
2021.10.06 Wed
本書は、アメリカの政治学者ヴァージニア・ユーバンクス氏による、Automating Inequality: How Hight-Tech Tools Profile,Police, and Punish the Poor(「自動化された不平等」)の全訳である。著者は、アメリカでのデジタル化行政の三つの事例を取り上げ、丹念な調査に基づき、貧…
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石井 妙子著『魂を撮ろう ユージン・スミスとアイリーンの水俣』 なぜ、今、水俣病なのか。伝説のフォト・ジャーナリスト最後の3年間。 ◆ 伊藤淳子
2021.10.02 Sat
20歳の時、51歳のフォトジャーナリスト、ユージン・スミスと出会ったアイリーン・美緒子・スプレイグ。二人は、チッソの工場排水が引き起こす未曾有の公害に苦しむ水俣を目指した。 世界に衝撃を与えた、人生最後の一枚を撮るために。 物語はアイリーンの曾祖父、岡崎久次郎まで遡る。自転車製造業を起こし、明治の青年らしい立身出世を遂げた久次郎。そ…
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アルテイシア著『フェミニズムに出会って長生きしたくなった。』 ◆羽賀千恵
2021.10.01 Fri
『「私はフェミニストじゃないけど」と前置きして「でも性差別には反対です」と言う人を見ると「いやそれフェミニストやん?」と思う。そんな私も、かつてはフェミニストと名乗ることに抵抗があった。 フェミニズムを専門的に学んだわけじゃないし、なによりフェミニストと名乗ると引かれたり、ネガティブなレッテル貼りをされるのが嫌だったからだ。 でも45…
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栗田宣義著『メイクとファッション』 美容化粧服飾の戦略と呪縛 ◆ 栗田宣義
2021.09.28 Tue
私たちは、髪を整え、化粧をし、衣服に身をつつみ、無臭という名の香水をまといます。美に向かうことは、避けられない規範なのでしょうか。それとも、それは、強いられた枷なのでしょうか。また、あるいは、闘いのための剣なのでしょうか。日常生活と切りはなすことができない美容化粧服飾をテーマに、強かな戦略と抵抗からなる社会的ダイナミズムとその現在形を、理…
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中 真生 著『『生殖する人間の哲学――「母性」と血縁を問い直す』 生殖するものとして人間を考えてみる ◆ 中 真生
2021.09.28 Tue
母親が子ども産んだという事実は、特別なことなのだろうか。それは母親が、父親や養親に優る根拠になりうるのだろうか。いやむしろ、産んだことと育てること、産んだこととその人が子どもにとっての一番の親であることは、切り離して考えるべきなのではないか。この問いが本書を貫いている。 「親」とは、産むことや、血のつながりとは関係ないところで形成され…
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