本
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鈴木宏子著『「古今和歌集」の創造力』 千年古びない美意識の結晶がここに 鈴木宏子
2019.02.05 Tue
一筆申し上げます。平成最後の新春、皆様つつがなくお過ごしのことと存じます。小著『「古今和歌集」の創造力』(NHKブックス 1254)をご紹介いたしたく、筆を執りました。 『古今和歌集』(以下『古今集』)は、かつて日本語によってなされた表現の中で最も良質なものの一つであり、現代の私たちにとっても十分に刺激的な、創造性に富んだ文学です。 『古…
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渡辺 考・鷲巣 力 編著『加藤周一 青春と戦争『青春ノート』を読む』 新たに発見されたもう一つの『羊の歌』 志賀信夫
2019.01.27 Sun
・十代の加藤周一が開戦まで書き続けた「幻のノート」 ・戦争・ファシズムに向かうなかで、紡いだ思索の軌跡 ・現代の若者が読み、「戦争の時代」を問う! 加藤周一の「青春ノート」が発見された。17歳の1937(昭和12)年から1942年の開戦に至る時代を反映した未公開ノートで、加藤の元編集者で立命館大学の鷲巣力はこれについてNHKのプロデュー…
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イレーヌ・テリー 著『ジェンダー平等と結婚』 家族の変容フランスの同性婚と親子関係
2019.01.27 Sun
2013年、フランスでも、「みんなのための結婚法」が成立し、同性婚が認められました。本書は、新しいジェンダー・アプローチから、同性婚が認められるまでの法的・社会的な歴史を紐解くとともに、男女平等の時代における生殖補助医療・親子関係の法的矛盾を明らかにすることで、家族法の抜本的改正のための議論の枠組みを提示しています。 日本でも、同性愛カ…
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「僕(たち)は頭がいいから」を許す私たち――姫野カオルコ著『彼女は頭が悪いから』 ◆評者 角田由紀子
2019.01.15 Tue
書 名 彼女は頭が悪いから 著 者 姫野カオルコ 発行年 2018年7月 発行所 文藝春秋姫野さんの問題意識 旧知の満田康子さんから姫野カオルコさんの「彼女は頭が悪いから」の書評を頼まれたときは、1000字程度という少ない字数に簡単だと早合点して引き受けてしまった。いざ、考えだすと、これはとんでもなく難しい仕事であった。性暴力被害に象徴…
タグ:DV・性暴力・ハラスメント / 本 / DV
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2019年「改元」の年に、「明治改元」の意味を問い直す 平井和子
2019.01.10 Thu
「明治改元」から150年を節目として、政府が音頭を取り、地方自治体を巻き込んで、明治を近代化の偉大な成功物語として礼賛する言説が創り出されています。それがどのような問題を孕むのか、政府とは別の尺度から、「明治」を問いなおしたのが本書です。とくに、政府の言説からこぼれ落ちている、アジア・植民地・ジェンダー・セクシュアルマイノリティの視点で…
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2018.12.22 Sat
「女性史学賞」を受賞された柳原さんの授賞式(奈良女子大)と受賞報告会(盛岡)の詳細が決まったそうです。 ご都合のつく方は、ぜひお出かけ下さい。ポスター・チラシを添付しますので、詳細をご覧ください。 ◆女性史学賞 授賞式 ・日時 1月12日(土) 13:00~16:30 ・場所 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化研究センター …
タグ:本 / 女性史・ジェンダー史