本
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深沢潮著『乳房のくにで』 乳離れできない国で生きる女性たちの物語 深沢潮
2020.10.27 Tue
コロナ渦中、望まないマスクが送られてきて、国という仕組みの中にいることを強く意識させられた。そして国を動かすひとびとが家父長制や男尊女卑を温存してきていることを痛切に感じ、「乳房のくにで」という小説が生まれた。 日本社会において、女性は学生時代、就職、結婚、までは、昔に比べれば露骨な差別や抑圧は減ってきたように、表面的には見える。もちろん…
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ジョアン・C. トロント・岡野八代著『ケアするのは誰か?』――ケアされる者たちによる、ケア関係のための、ケアする社会へ 岡野八代
2020.10.21 Wed
わたしのフェミニストとしてのバックボーンにある問いは、〈女性に対する抑圧の元凶はなにか〉、という問いです。それは、第二波フェミニズムの興隆の中での葛藤に起源をもっています。その意味で、わたしがこの20年取り組んでいる問いとは、すでに上野千鶴子さんが『家父長制と資本制』のなかで、問いかけた問いから一歩も前に進んでいないのかもしれません。 と…
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斎藤美奈子著『忖度しません』 日本中が忖度社会になってしまったのはなぜ? ◆喜入冬子
2020.10.16 Fri
「PR誌ちくま」で長年続けている「世の中ラボ」の単行本化、第3弾です(第1弾「月夜にランタン」、第2弾「ニッポン沈没」)。毎月テーマを決め、3冊の本を選んで論じていくこの連載、2006年夏からなのでもう15年近くになります。今回は15年7月号~20年7月号のなかから選んだ42本を収録。 「バカが世の中を悪くする、とか言ってる場合じゃない…
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斎藤恵子著『九津見房子、声だけを残し 』 黎明期の社会主義からゾルゲ事件へと生きた女性の評伝 ◆斎藤恵子
2020.10.12 Mon
九津見房子の評伝です。九津見房子(1890~1980)は初の女性社会主義団体赤瀾会(せきらんかい)を創設した一人です。赤瀾会は今から約100年前、女は政治参加ができない状況下で作られたものです。 九津見房子は戦前多くの労働運動、社会運動、婦人運動に関わり、治安維持法違反の初の女性検挙者であり、ゾルゲ事件に連座した行動の人です。しかし、同…
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斎藤美奈子著『中古典のすすめ』 ベストセラーから時代を読む ◆有馬由起子
2020.10.03 Sat
「中古典」とは著者・斎藤美奈子さんの造語で、「古典に昇格する一歩手前にある、中途半端に古いベストセラー」のことです。ある時期一世を風靡した本の中には、10年、20年たっても読まれつづけ、いずれ「古典」と呼ばれるようになる本もあれば、たとえミリオンセラーになっても現在はすっかり忘れさられて、タイトルを聞いても「あー、そんな本もあったねえ」と…
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樋口恵子・上野千鶴子著『人生のやめどき――しがらみを捨ててこれからを楽しむ』 「やめどき」を逃していませんか? ◆よしのえり
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出雲朝子著『女性の文章と近代 書きことばから見たジェンダー』(花鳥社) ◆出雲朝子
2020.10.02 Fri
日本語の歴史をジェンダーの視点からみた場合、もっとも著しいのは文学作品以外の書きことばにおける男女差です。平安時代、日本語を表記する文字として平仮名と片仮名が生まれましたが、平仮名が日常生活における書記の必要から生まれ、男女ともに用いたのに対し、片仮名は主に寺院において経典等の漢文文献を学習する際、その訓読(よみ方)を書き記す必要から生ま…
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