2020年となった。 遠い未来だと思っていた21世紀はもう20年を経過し、あとたったの80年を残すのみとなっていることに皆さんはお気づきなのだろうか。

2019年、フィンランドでは、史上最年少の34歳、しかも女性の首相が誕生した。
内閣の女性大臣は実に12名、男性はたったの7名、連立政権を率いるのは34歳の女性首相なのである。
しかも、女性党首複数名による連立政権だというからまた驚きである。

日本はというと大臣が女性がたったの2名、おっさん内閣がすっかり定着して、ジェンダー指数からランキングされる世界男女平等指数はなんとどん底かと思った2017年の114位をさらに下回る121位という快挙を成し遂げている。

日本はというと、せっかく大臣である女性が2名なのであるが、マイナンバー担当大臣という誰もが嫌がりそうなポストであるうえ、マイナンバーと言えば高度なセキュリティ技術を持ってIT化を持って推進しなければならないのではあろうかというのに何故この人選なのかいう謎加減と、もう一名についてはオリンピック担当・女性活躍担当と、女性をどう活躍させたいのかさっぱりわからない構成となっている。

海外は、もはや、『若いから不安』といった意識ではなく、むしろ老年のおっさん責任者に対して『この老人は暴走しないだろうか不安』という意識なのだと耳にするものである。

確かにオリンピックで功績を得る女性活躍は素晴らしいものであるが、我々庶民がそれを目指しているかというとそうではあるまい。
40代の私からみれば女性活躍を絵に描いた餅内閣と呼んで然るべきであろうか。

フィンランドとのこの男女平等の違いの格差たるや、もはや男女平等指数上位の国へ海外移住した方が女性は幸せなのではないかと思い馳せる。

大晦日の年越し番組は、昭和を回顧する番組が多く過去の栄光から逃れられない日本を感じている。

我々もついに女性活躍を夢見つつ一向に実現されない日本を憂いている間に、色々な定義の元、若者と呼ばれないような40代になってしまったのであるが、日本がまだ20世紀にいるような絶望感と共に、ゆく年くる年のNHK番組を観ながら、フィンランドの女性活躍の眩しさを羨みつつ2020年の新年を迎えた。

写真≪北海道議会議長になりました(嘘です)≫


さて、日本のジェンダー格差の現実を新年早々投げかけてしまって、いきなり読者の皆様を絶望感に突き落としてしまった。
せっかくおめでたい正月シーズンなので楽しい話題に切り替えよう。
2019年年末にかけては、NPO北海道ネウボラの取り組みは北海道から表彰いただいたり、フィンランド大使との会食の中で活動紹介をさせていただいたりと華々しいものとなった。

ひとえに、共感し、応援くださる皆様と、共に知見を享受くださる有識者の先生がたのおかげであろうと感謝の念がつきないものである。

そんな年末、とある政党の新人女性議員さんに向けてのネウボラ講演を道議会でさせていただく機会をいただいた。

ネウボラの専門家として講演させていただいたものの、私からの1時間ほどのネウボラ講演を熱心に耳を傾けてくださり、どのように自分の地域で展開できるかなど熱心な様子に、議員として各地で活躍する女性議員の皆様はとても輝いていた。

写真≪北海道議会で質問に立ちました(嘘です)≫



北海道議会は現在道庁の真横に新築されていて、来年には取り壊しになるという議場見学して、恥ずかしながら議長席や知事席体験をさせていただいた。

議長席からの眺めは抜群であった。
そして、質問台から見る景色も素晴らしいものだった。

ここから堂々と意見して世の中が変わるという事はどれほど素晴らしいことであろうか。

ヤジが飛ぶ議会の様子にほとほと絶望するものであるが、やはり政治参加についてもフィンランド人女性が私に教えてくれた。

活動すぐの頃だ。
地元リゾートホテル出会ったネウボラナース養成校の先生は英語で早口にそういった。

「私は帰国したらすぐに市役所に行く要件がある。変えてもらわなければいけないことがある。」

変えてもらいたいことを対話しに市役所へ行くのだという。
なんて素敵な国なのだろう。法律を変える権利が市民にはあるのだ。
私たち日本人は、法律は変えられないものだと信じて疑っていないのではないだろうか。
本来の民主主義というものは、法律を変えられるのである。
民主的な対話により、法律とは変わっていくものなのである。

私たち日本人がフィンランドに学ぶべきもの。
民主的な対話により法律は変えることができるということ。

写真≪北海道知事になりました(嘘です)ちょっと照れてる≫

私がフィンランドの妊娠期からの切れ目ない支援ネウボラという施設を通してフィンランドから学んだもの。
男女は平等である。
民主的な対話により制度は変えることができる。

女性はもっとこういった舞台に立つべきである。
年齢なんか関係ない。
経験ないなんてどうでもいい。
どこを見ているのか、何をしたいのか。
それをやるかやらないか。

海外の事例に鑑み、フィンランドのような女性議員半数以上をこの数年以内に日本も目指すべきである。
日本のジェンダー観は国際的に最悪なところにきている。

私たち女性がこういう場にたって、どんどん積極的に政治参加できる風土を創っていくべきである。

このWANというプラットフォームがそれを願う女性たちの繋がれる場所となることを願って★

2020年も北海道のネウボラ活動をよろしくお願いいたします★

NPO北海道ネウボラの公式アメブロはコチラから↓
https://ameblo.jp/neuvola-sapporo/entry-12563501398.html

写真≪北海道子育てのみらい輝く応援大賞授賞式≫

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NPO北海道ネウボラ代表 五嶋絵里奈(ごしまえりな)