アジアンクィア映画祭 スポットライト Vol.1 開催のご案内
2026.05.12 Tue
※アジアンクィア映画祭さんからのお知らせです。
※すでに各上映会満席となっております。掲載が遅れ申し訳ございません(WAN)
アジアンクィア映画祭 スポットライト Vol.1 開催のご案内
マカオ、香港、台湾、タイによる国際共同制作——
最新作『ガールフレンズ』特別上映!
2026年6月6日(土)、アジアンクィア映画祭のスピンオフ企画
「アジアンクィア映画祭 スポットライト Vol.1」を開催いたします。
■ 上映作品
『ガールフレンズ(Girlfriends)』
原題:女孩不平凡
監督:トレイシー・チョイ
2025年/100分/マカオ・台湾・香港・タイ
2025年釜山国際映画祭にてワールドプレミア上映。
第62回金馬奨(2025年)助演女優賞ノミネート。
第44回香港電影金像奨(2026年)最優秀新人賞受賞(エリザベス・タン)。
■ 作品概要
ときに傷つき、傷つけながら、私たちは大人になる。
17歳、22歳、34歳。
私の隣には、いつも“彼女”がいた——。
三つの恋愛を通して、ひとりの女性の成長を描く本作は、
現代アジアにおける価値観や人間関係の変化を繊細に描き出しています。
■ キャスト
フィッシュ・リウ、ジェニファー・ユー、ナタリー・スー、エリザベス・タンら、現在のアジア映画界で注目を集める実力派俳優が集結。
■ 監督について
トレイシー・チョイ監督は、マカオ出身の映画監督で、香港や台湾などアジア各地で活動する映画作家です。
2016年の長編デビュー作『姉妹関係』(大阪アジア映画祭で上映)で国際的な評価を獲得し、以降も女性の生き方や社会の周縁にある視点を描いてきました。
本作『ガールフレンズ』では、恋愛や成長、アイデンティティの揺らぎをリアリティ豊かに描くとともに、マカオ、台湾、香港の文化や社会を背景とした視点も反映されています。
【当日は2回上映を実施】
1回目は本作のジャパン・プレミア上映。そして2回目はスペシャルトーク&特製ポストカード付き上映。
【豪華ゲストによるスペシャルトーク】
2回目の上映後には、作家の王谷晶さんと、クィア・ビジュアル・カルチャー・セオリストの溝口彰子さんをお迎えし、女性同士の関係性や表象をめぐり、それぞれの視点から本作を語っていただきます。
王谷晶|小説家
2012年デビュー。ハードボイルド、BL、ファンタジー、怪談など幅広いジャンルで作品を発表。2025年、『ババヤガの夜』英語版にて、日本人として初めて英国推理作家協会賞(ダガー賞)翻訳部門を受賞。主な著書に『ババヤガの夜』『完璧じゃない、あたしたち』『君の六月は凍る』『探偵小説には向かない探偵』『カラダは私の何なんだ?』など。
溝口彰子|クィア・ビジュアル・カルチャー・セオリスト
フィクション、アートの仕掛けおよび、レズビアンとしてのコミュニティ活動を経て、1998年、米国ロチェスター大学に留学。ダグラス・クリンプのもとPhD取得。著書『BL進化論』(2015)は台湾華語と韓国語に、『BL進化論〔対話篇〕』(2017)は台湾華語・韓国語出版。2冊あわせて、2017年度Sense of Gender賞特別賞受賞。最新刊は『その恋はどう始まった?——実写作品におけるBL進化論』『千差万死を越え 日本のロマンティック・コメディ映画の諸相』(展開録)(2026年、5月予定)。2023年より早稲田大学文学学術院表象・メディア論系准教授。
■ アジアンクィア映画祭について
アジアンクィア映画祭は、アジア各地のクィア映画を紹介する映画祭です。
2007年にスタートし、その後の休止期間を経て、2026年に13年ぶりに再始動しました。
本映画祭では、その時代ごとの最前線にあるアジアのクィア映画を取り上げ、作品に込められた感情や視点を、日本の観客へ届けることを目的としています。
本上映会は、「アジアンクィア映画祭 スポットライト」シリーズの第1回として開催されます。
本シリーズでは、映画祭本体とは別に、個別の作品や監督に焦点を当て、その魅力をより深く紹介していきます。
■ 映画表現の広がりについて
近年、世界の映画祭では「クィア(Queer)」という概念が、映画表現の一領域として広く認識されるようになっています。これは特定のテーマに限らず、性やジェンダー、生き方の多様性を通して、社会や個人のあり方を問い直す映画表現を指します。主要な国際映画祭でも関連部門が設けられ、映画文化の一分野として世界的に注目が高まっています。本企画では、こうした映画表現の広がりを背景に、アジアにおける多様な視点を持つ作品を紹介します。
■ 開催概要
日程:2026年6月6日(土)
会場:ユーロライブ(東京都渋谷区)
上映:2回上映
■ 公式サイト
https://aqff.jp/
■ 主催
AQFF運営事務局|ショートレッグフィルム
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ポーリーヌ・フェラーリ/ダコスタ吉村花子訳『女を憎めと教わった:SNSで拡がるマスキュリズムの闇』 ◆新評論編集部 吉住亜矢
2026.05.12 Tue
ミソジニーの伝播を止めるために必要な現状認識の宝庫
国連の推計によれば、いま世界各地で10分ごとに女性殺し(フェミニサイド)が起きています。その根底にあるのは、「男性の権利擁護」と「古き良き家父長制」の維持再生を掲げ、「諸悪の根源たるフェミニズム」を攻撃し、女性や性的マイノリティを差別・迫害するマスキュリズム(男性優位主義)の地球規模での拡大現象です。
本書は「2014年アイラビスタ銃乱射事件」以来注目されはじめた「インセル」などのマスキュリズム運動が、SNSを格好の培養土として増幅・拡大していくプロセスを克明に追った記録です。アルゴリズムの危険なからくり、世界のマッチョ・インフルエンサーたちに共通する屁理屈と胡乱なビジネスモデル、ビッグ・テックを含むプラットフォーム側の怠慢ぶりなどが、「脱退者」などへの取材をもとに詳しく紹介されている点も貴重です。
結論部では、わたしたちの社会がジェンダーバイアスから解放されるためには、幼少期から(特に男児の)感情表現を支え、ジェンダーとITへの理解を深める教育を地道に続ける以外にないと説かれます。
日本でも「2021 年小田急線刺傷事件」を皮切りに、近年はミソジニー的な動機による殺傷事件が増加しているように見受けられます。先例としての欧米の状況を詳説した本書は、だれもがジェンダーを問わず尊重しあう道を探る上で必読のドキュメントです。ぜひご一読ください。
【主な目次】
第一章 マスキュリストは平凡な男性?
第二章 神経衰弱すれすれの若い男たち
第三章 増殖するオス
第四章 アルゴリズムと男性
第五章 命を奪うマスキュリズム
第六章 男子を殺人者にさせない教育は可能か
【著者略歴】
ポーリーヌ・フェラーリ(Pauline Ferrari)
ニューテクノロジー、ジェンダー、ウェブカルチャーを専門とするフリージャーナリスト。モントリオール大学でメディア・文化・テクノロジーを専攻する傍ら、トゥールーズ政治学院でジャーナリズムの修士号を取得。近年はマスキュリズム運動およびオンライン上における反フェミニズム言説の台頭に関する取材・執筆を精力的に続けている。
◆書誌データ
書名 :女を憎めと教わった:SNSで拡がるマスキュリズムの闇
著者 :ポーリーヌ・フェラーリ/ダコスタ吉村花子訳
頁数 :280頁
刊行日:2026/04/25
出版社:新評論
定価 :2860円(税込)
女を憎めと教わった: SNSで拡がるマスキュリズムの闇著者:ポーリーヌ・フェラーリ新評論( 2026/04/27 )アマゾンで買う
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カテゴリー:著者・編集者からの紹介
OXANA/裸の革命家・オクサナ
2026.05.12 Tue
※株式会社ポイント・セットさんからのご案内です。
OXANA/裸の革命家・オクサナ
■公開日:5月22日(金)より、ヒューマントラスト有楽町ほか全国公開
■配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
2008年、ウクライナ。ロシアによる侵略が始まる十数年前―そこにはすでに、自由と尊厳、そして平和をめぐる女性たちの闘いがあった。21世紀で最もセンセーションナルなフェミニスト活動団体「FEMEN」を創設し、情熱と芸術を武器に、自由と平和を求め世界へ抗ったオクサナ・シャチコ。本作は、社会不安と政治的緊張を内包するウクライナに生まれ、乳房をあらわにした上半身にメッセージを記し、花冠を頭にまとった強烈なスタイルで抗議活動を続け、わずか31年という短い生涯を闘いに捧げたひとりの革命家の壮絶な半生を描く、燃える魂の物語。
メガホンを取ったのは、フランスの新鋭シャルレーヌ・ファヴィエ。長編デビュー作『スラローム 少女の凍てつく心』では、スポーツ界における性暴力の実態を暴くポスト#MeToo映画と呼ぶべき作品で第73回カンヌ国際映画祭選出、第47回セザール賞二部門にノミネートされるなど国際的に高い評価を得た。本作でも権力による身体的・精神的支配、あるいは女性が家父長制社会において被りうるトラウマ的経験、芸術と個人的信念の交差性など、共通するテーマが作品を貫く。主人公オクサナを演じたのは、本作が初主演映画となったウクライナ出身のアルビーナ・コルジ。ロシアによるウクライナ侵攻のなか、Zoomでのオーディションを通して見事抜擢された。停電やミサイル警報でオーディションが中断されることもある困難な状況のなかでも、ウクライナ俳優の起用にこだわり続けた監督のキャスティングは、映画に一層の真実味を与え、説得力をもたらしている。オクサナを単に英雄としてではなく、迷い、傷つき、立ち上がり続けた″ひとりの人間”として描き、芸術と抵抗のあいだで生きた彼女の軌跡をとおして、自由とは何か、闘うとはどういうことかを観る者に問いかける、いまの時代にこそ観るべき作品が誕生した。
監督:シャルレーヌ・ファヴィエ
脚本:シャルレーヌ・ファヴィエ、ダイアン・ブラッスール、アントワーヌ・ラコンブルズ
出演:アルビーナ・コルジ、マリア・コシュキナ、ラダ・コロヴァイ、オクサナ・ジュダノワ、ヨアン・ジメル、ノエ・アビタ
2024年/原題:OXANA/制作国:フランス・ウクライナ・ハンガリー/104分
https://cinema.starcat.co.jp/oxana/
【STORY】2002年、ウクライナ西部フメリニツキー。オクサナはアルコール依存症の父とそれを献身的に支える母と暮らし、イコン画を描いて家計を支えていたが、教会からの不当な扱いや男尊女卑が根深い社会の理不尽に耐えきれず、家を飛び出す。2008年、街頭討論で出会った仲間たちとともにフェミニスト活動団体「FEMEN」を結成。医療過誤による女性患者の死への抗議を皮切りに活動を拡大させる。2009年、首都キーウでセックスツーリズム撲滅を訴える中、オクサナは注目を集めるため上半身を脱ぎ、身体を「戦闘服」として使う表現にたどり着く。やがて活動は国境を越え、2011年にはベラルーシ・ミンスクでアレクサンドル・ルカシェンコ政権に抗議し拘束と拷問を受け、モスクワではウラジーミル・プーチンへの抗議で重傷を負う。FEMENへの監視と弾圧が激化するなか、オクサナは政治難民としてパリへ逃れる決断を迫られていく……。
© 2024 - Rectangle Productions - 2.4.7. Films - Hero Squared - France 3 Cinéma - Tabor Ltd
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【ご案内】5/24 シンポジウム:介護現場におけるセクシャルハラスメント
2026.05.11 Mon
★★★★★シンポジウム のお知らせ ★★★★★
女性介護職の実体験から考える
介護現場におけるセクシャルハラスメント
■日時 5月24日(日) 13:30〜16:00(開場 13:00)
■会場 全水道会館 4階 (JR水道橋駅より徒歩2分)
https://www.mizujoho.com/zensuido/access/
――――――――――
■プログラム
企画・プロデュース、総合司会
小山朝子/介護ジャーナリスト・介護福祉士
公益社団法人日本介護福祉士会
「介護現場におけるハラスメントの実態と対応策 に関する調査(2022 年度)」調査報告
日本介護福祉士会副会長
淺野 幸子
「記憶」と向き合うケアの深層
――ハラスメントの背景にあるトラウマの連鎖
介護福祉士・ライター・重度訪問介護従事者研修講師
白崎 朝子
「支える仕事」の中で孤立するということ
――なぜ現場は「被害者」を一人にさせてしまうのか
ケア現場の想いを繋ぐ会代表
介護福祉士 池田 みずき
[動画放映] (約10分)
「男」という檻、「女」という役割
――かつては当たり前だった男女の規範
「防ぐ対策」からの脱却
――ハラスメントを生まない組織づくりの本質
有限会社あい代表取締役
介護福祉士 三友 愛
▼詳細・チラシは下記よりご覧いただけます
https://peatix.com/event/4984379
▼申込フォーム
https://form.run/@meee-kai-RC3gNWDjJveeeDbohBrd
■シンポジウムの登壇者からのメッセージ
白崎朝子 (介護福祉士・ライター)
現在、介護現場は利用者やその家族からのハラスメントで離職したり、離職を考えるまで追いつめられているケアワーカーやケアマネジャーが増えており、過去最高の人手不足を加速させる深刻な事態となっています。
私は、「『記憶』と向き合うケアの深層――ハラスメントの背景にあるトラウマの連鎖」について話します。
ホームレスの方たちと面接する仕事やボランティアを契機に、私は2002年頃から、虐待やDVの背景に戦争トラウマの影響があるのではないか……と考えてきました。
ホームレスの方たちの多くが幼少期に凄惨な虐待を受けていたからです。
そしてここ3年ほどは、戦争トラウマの世代間連鎖についてマスメディアでも大きく取り上げられ、私自身も戦争トラウマの世代間連鎖の当事者として、シンポジウムや書籍などで発言してきました。
振り返れば、足掛け35年働いてきた介護現場でも、親からの虐待、性暴力、DVと筆舌に尽くし難い暴力に見舞われてきた介護職員にたくさん出会っています。
国がシングルマザーを介護現場に誘導する政策を取っているため、必然的にDV被害を受けたシングルマザーとたくさん出会えたのだと思います。
彼女たちは結婚してDVを受ける以前に、親からの虐待や性暴力の被害にも遭っていて、複合的な暴力に晒されていました。
必死で利用者と向き合っていても、私や同僚、介護職の友人たちが、利用者や職員からのセクシャルハラスメントに遭う実態を少なからず見てきました。
それは統計調査では、可視化できていない被害者たちの背景です。
今回、私は1900年代から関心をもってきた虐待・暴力の連鎖と、2000年以降考えてきた戦争トラウマの世代間連鎖の切り口から、介護現場でのセクシャルハラスメントとトラウマの関係を考察したいと思います。
どうぞ、ご参加ください。
5月24日シンポジウムチラシ-2.pdf
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カテゴリー:集会・イベントレポート