『ボランティアなんだからご飯ないんですかとか言わないでほしいし、部屋が汚いとか言わないでほしい。』

普段、TVやドラマ、俳優や女優などにはとんと疎い私なので。
実は2016年に社会現象になったドラマ
『逃げるは恥だが役に立つ』(逃げ恥)
のことをなんとほとんど見たことがなかった。

様々なジェンダーの問題の切り口としてたくさんネット上には記事があがっていたので、それらに目を通しただけであった。

そしてその『逃げ恥』のスペシャル版『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』が1月2日に放送されていたのを幸いにして奇跡的に20秒ほど目にした。

その時の女優の語っていたセリフがこれだった。

『ボランティアなんだからご飯ないんですかとか言わないでほしいし、部屋が汚いとか言わないでほしい。』

~おお、これが噂に聞く、世の中の男女の家事分担をぶった切った名セリフなのね!~

感動もつかの間、帰省中の一瞬の出来事となり、その30秒ほどであえなくTV番組は切り替わったのか、それとも違うことをしていたのか。

ほぼこの一般に広く有名なドラマを視聴していない私がドラマについて説くのは滑稽な話になってしまうのであるが、つまりは男女格差の是正が進んでいないことにすべての課題がある。 賃金格差、家事労働に代表するケア労働、さらには妊娠を機に社会的弱者に転落するといった諸々の社会構造に問題があるということをマンガが示唆し、それがドラマ化され一般に受け入れられているという流れであるということなのだ。

このドラマがヒットしたのは2016年であるので、それから5年も経つのに一向にその兆しが見えない。

このようなメディアから湧き上がる様々なムーブメントの発生が日本の歴史には多々あったのであろうが、次の時代へのアクションとしては5年たっても全く進んでいない現状にメディアにも打ち勝てないというのははたから見ていると異様な圧力を感じてしまうものである。

一市民としては、この圧力をいよいよはねのけるような圧力を生み出す2021年になることを願うばかりである。


ところで、今日取り上げたこのセリフ。

『ボランティアなんだからご飯ないんですかとか言わないでほしいし、部屋が汚いとか言わないでほしい。』

とても多くの人に響いたのであろうこの一文。 ボランティアをライフワークとしている私としてはちょっと釈然としない表現ではあり、様々考えるうち、今回の題材としてちょっと取り上げてみた。
このセリフを聞いてあたらめて感じ・考えたことなのであるが。

『ボランティア』という言葉はやっぱりとても深いと思う。

私たちの活動するNPO北海道ネウボラのようなボランティアの活動は、やはり、ライスワークとなる収入のある仕事よりも軽く見られがちなのである。
それで人財が固定しない、定着しない、育った人財が流動的になるというところに特に苦労した昨年2020年であった。
私はすべてを投げ打ってでも、誰からも共感を得られなくても、収入にならなくても、私がどんな目に合おうとも、今ここのタイミングでこれを実践しなければならないという熱い想いで活動しているボランティアなのである。


今回、取り上げたセリフの『ボランティア』からの考察としては、

【進んでやりたくないことをやる義務に駆られてやるボランティア】と

【何かを犠牲にしてでもやり遂げる使命に駆られてやるボランティア】

の大きく分けてまずは2種類があると思った。

今回、取り上げたセリフの『ボランティア』は、【進んでやりたくないことをやる義務に駆られてやるボランティア】になるのであろう。
私のパート労働もずっとそうであった。
収入はあったのにやりたくもない仕事ばかりであったので、常に心は乾いたものであって何かに飢えていたのではないかと思う。

この定義はボランティアにも限らないものかもしれないとも思った。

【進んでやりたくないことをやる義務に駆られてやるJOB】と

【何かを犠牲にしてでもやり遂げる使命に駆られてやるJOB】

ライフワークとライスワークが一致することが理想的であるが、新しい働き方ともいわれているパラレルキャリアを駆使してその実現をできることが労働の意味づけとしてふさわしく、人権に寄り添うものなのかもしれない。

ケア労働というのはやはり前者であるケースが多いのであって、その人権によりそう社会全体の改革が必要であり、そのためのネウボラの活動が私の実践してきたNPO北海道ネウボラの取り組みなのである。

コロナ禍でケア労働の女性への押しつけはより顕著となり、特に女性の雇用、非正規雇用が明らかに打撃を受けている状況が露わとなった。
昨年は写真のように、記者会見を行っての活動も展開したが、結局は泣き寝入りとなった。
#29【ただの主婦記者会見する】

Withコロナの新しい社会を創らなければならないタイミングでもある。
私たちひとりひとりの理想に叶う仕事で価値の見合った活動ができるような社会基盤を作れはしないものかとさらに思案する2021年の新年であった。


NPO北海道ネウボラ理事長 あべ絵里奈(五嶋絵里奈)
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