ただの主婦だった。

日本は幸せな社会だと思っていた。

日本は憲法により人権が守られている社会だと思っていた。

日本はよりよい社会をつくるために国が絶対的な力を持っているんだと思っていた。

私なんかが声を出さなくても誰かがなんとかしてくれるって思ってた。

自分なんて無力でちっぽけで何の力もないって思ってた。

NPO北海道ネウボラの札幌市版ネウボラ


そう。この『ネウボラ』を知り、子育て支援という社会活動を始める前までは。


コロナ禍の女性の困難のため様々な社会課題が表出した1年だった。

社会はイミテーションで飾られた世界だった。
政治は根拠なく、知識なく、理論なく、議論なく主導されるものだった。
世論はいとも簡単に情報の渦に巻き込まれて正しい情報を見失っていく。

ただの主婦だったはずの私は、2015年から始めた『北海道版ネウボラ』の取り組みから、このコロナ禍を乗り越え、それにより、すっかり社会活動家になってしまった。
法人も2社立ち上げたので、最近では主な仕事は経営になってしまったので、社会起業家を名乗ることにした。

様々な結果をこれまでの実践から得た。
特にこの2020年コロナ禍の実践は大変貴重なものであった。

おかしいことにはおかしいと声をあげてよかった。
おかしいことがわからないまま政治は動いていた。
おかしいことが理不尽なまま動くこともあった。

2020年10月NHKニュースウォッチ9取材

誰かが声をあげなければ届かなかった。
色々なものに手が届いた。

声をあげることで救える人や命があった。
社会は助けを求めていたし、政治は知恵と知識を求めていた。

私たちに足りなかった声、そして対話。

声はあげてもよかった。だが、その声があげにくい理由が大いにあったことにも気が付いた。

その根本にはやはり、これまでもここで述べてきたように男女の不平等があった。

いよいよ、【活動家主婦は見た】その実態を。

昨年、12月NPO北海道ネウボラの取り組みからの懇談をしたいと、元厚生労働副大臣がいらしてくださり、とある国の事業のお話しをいただいた。

国会でもちょうど私たちの実践してきたような「コロナ禍のお弁当配布による訪問事業」を絶賛する声が与党政治家から上がっていた。

それを国の事業で実践しないかというお話しだった。

ただし、その話を動かすためには札幌市の議会を通して、札幌市の体制も整える必要があるという話だった。

ことを動かすというのはそんなにも大変なことなのだと初めて理解した。

札幌市議会は活発に動き、前例なきその事業実施を決めてくれたのだ。
大変な苦労であったに違いないのである。

そして、いよいよ札幌市からその事業の概要が私たちの元に提示された。

札幌市から担当課の課長と若い係長がきた。
おかしいと思ったのはアポの要件は「意見交換」だったにも関わらず、高圧的な「提示」であったことだ。

やるか、やらないかの確認にきただけなんだと瞬時にわかった。

北海道ネウボラの子育て家庭に無料で宅配したお弁当キャンペーン、赤ちゃん歯ブラシ訪問のアウトリーチ事業に関わる事業となっているはずであったのに、そこに提示されてきたのは「子ども食堂」だった。

また、昨年の事業の前例から少し色を付けただけの企画だということもすぐにわかった。

そもそもあの時の状況で科学的根拠なく、一斉休校の措置を延長した北海道と札幌市であった。
※変異型は全世代にリスクが高くなっているためこの写真は昨年の報道であるので間違えないでほしい。
変異型についても私たちは、北海道・札幌市との懇談の中でそのリスクを昨年夏のうちに指摘している。

仕事ができなくなることで、子育て家庭に影響があることを私たちは昨年の早い段階で指摘し、各機関と懇談もしていたのであるにも関わらず、やはり子育て家庭の苦難は起こり、その為にこの一年はたくさんの子育て相談を受け付け、弁当を無料で配ることでその声を聞いてきたのが私たちの活動だった。

しっかりと根拠立てて、その補償まで考えた上で行政は対策するべきであったのに、昨年のあの時、保育環境と雇用環境とそのそもそも脆弱であった子育てサービスの環境は滅茶苦茶なものになった。

それを尻拭う形で目の前の支援に奔走したのが昨年の私たちの一連の取り組みであったのである。

助成金は3つ、寄付もいただき実施できたこども弁当の取り組みは実質昨年1年回、8回の事業実施で総事業費は35万円。
配布したお弁当は約900個、約200世帯に配布した。

約450個はお弁当の現物の寄附であったから、その金額はわからないが、私たちが人件費としていただいたのは延べ40人のスタッフに対してわずか20万円分。
半日、もしくは1日中かけて市内を駆け巡ったボランティア活動であった。
単純計算でガソリン代などの交通費もなく、1人1回5000円ほどの報酬のみであったと言える。
当初は人件費が出ることを想定しておらず本当にボランティアで実践していた。
そこであとに赤い羽根の助成金や寄附金から人件費をつけてもらえるようになったりしたのである。

赤ちゃん歯ブラシの訪問でも200件の家庭とつながった。
私たちのような自発的なNPOの取り組みでは、たったの400件の支援にしか結びついていないのである。

札幌市の年間出生数は約1万人いるのであるから。
まだまだ、このコロナ禍対面できていない大変な家庭があるはずだ。
昨年は保健センターの健診もなくなった状況もあったり、支援センターも閉まっていたりそのサービスの質は今もまだ大きく劣化している極めて危険な子育て環境にあると言える。

そこから結びついた様々な活動が評価されたのが昨年であったはずだ。
それらの家庭とつながりたい。本当は全件訪問できたらよかった。
国の事業の話から私たちが想い抱いたのはそのことだったのだ。

赦せない、赦せない、赦せない、絶対に赦さない。

じぶんたちの評価と仲良しに向けての事業にその事業は大きく姿を変えてしまった。
こんなのやる意義も何もない。

女性の活動であることも見下しているのだろう。
私たちから見ると、あからさまな態度がそうであったが、アンコンシャスバイアスと呼ばれるあれのことなので、本人には自分がそんな態度だったことすらわかっていないのだろう。

活動家主婦としてみた札幌市は次のようだった。

・自分の楽な仕事にした
・自分のお友達にいい顔できる仕事にした
・私たちにやらせて自分たちの評価に支障ないか図るためにきた

つまり、課題意識のないおじさんたちが、前例にならった事業を、私たちの実績の元降りてきた話を都合よく書き換えて私たちのところに持ってきたのだ。

身の毛がよだち、驚愕した。
私たちがやってきたことは単純な子ども食堂ではなかった。
様々な子ども食堂の形もあるが、札幌市が持ってきた企画はただ単純に食事を提供することだけの事業についてであった。

意味がわからない。結局、札幌市の能力はこれっぽっちなのだ。
福祉事業であっても、このように、上司への評価と自分の顔を守る為の仕事なのだ。

日本版ネウボラであるはずの子育て世代包括支援センターの椅子に座っている職員が自分がそのポジションが何なのかわかっていないのだ。
大きなイベントで保健センターの担当が子育て世代包括支援センターになったが、看板を掛け変えただけだと自分たちでそのように堂々と話すのが札幌市だ。

私たち子育て当事者が思い焦がれて、その設立に夢と期待を抱いた政策制度は札幌市によってすべてが理念のない骨抜き状態にされているのだ。

赦せない、赦せない、赦せない、絶対に赦さない。

職員は2万人いるという、2万人の力を持ち得て、私たちのやった以上の実践ができない。
子ども虐待を二度と起こさないと秋元市長はその命をかたくメッセージを出したという話を聞いたが、その掛け声もむなしい。
彼らにとっては目の前の悲劇は見えないもので、全ては本来の意図や目的に沿うものでなく、評価や実績のためにやったふりをすればよいものなのだから。

私たちはそのことにも声をあげていかなければならない。
札幌市の体質だからと言い訳にされ続けてきた。

根本的な原因は札幌市にあるのだ。
子ども虐待を起こさない、そして、子育てが辛くない環境をつくるためには札幌市が変わらなければならない。

こんなつまらない事業に興味はない。
おじさんたちの頭で話がこんなにもねじ曲がって、もうもとに戻らないなら勝手にすればいい。
私たちの活動は止まらない、ますます、子育てのみんなと手をつなぎ拡大していく。

ファミリー支援INV協会 代表理事 五嶋耀祥(安倍絵里奈/五嶋絵里奈)
2021年4月活動名を改名しました★

↓↓↓ファミリー支援INV協会についてはこちらから(簡易HP)
https://sites.google.com/view/familytookie/
2/1~2/28新規会員募集中★
◆正会員◆会の目的に賛同して事業を推進するために入会した個人、法人又は各種団体とファミリー支援員
◆賛助会員◆会の目的に賛同して入会した個人、法人又は各種団体
◆ファミリーサポーター◆会の目的に賛同し事業をサポートするため入会した個人、法人又は各種団体、自治体など

3/6は北海道ネウボラ研究会初のオンライン(ZOOM)開催!
↓↓↓テーマは多職種連携、各種専門職、子育て当事者、行政関係者のご参加お待ちしています!
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NHKニュースウォッチ9で報道★
コロナ禍子連れで出かけられない問題解決のための札幌市さぽーとほっと基金事業
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対象は札幌市に居住するプレママさん、0、1、2歳(2021年3月末までに2歳以下)のお子様である。
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たくさんの応援、ご協力をありがとうございます★

2020年1月より、アメブロで個人ブログもはじめました。
2021年掲載★WAN連載エッセイ2020年ランキング発表

北海道の社会活動家 あべ絵里奈(五嶋絵里奈)のただの主婦ブログ
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